独学受験における6つのポイント

登録販売者に限らずなにかの資格に挑戦する際、まず独学で勉強を考える人がほとんどだと思います。そんな方のため、独学での勉強方法を説明していきます。

目次

1:独学合格は可能か

ズバリ結論から言うと独学合格は可能です。

理由としては、

1)出題範囲が決められている。

各都道府県毎に試験の実施を行っていますが、厚生労働省より、問題作成の手引きが発表されています。その手引きに従いテスト問題を作成しているため、手引きさえ覚えてしまえば怖いものなしです。

問題の内容や出し方を一部変更して出題されるパターンが多く、いたずらに最新情報を盛り込んでくることはほぼありません。

 

2)問題全120問  すべて選択式の筆記試験である。

問題は多肢選択式で出題され、問題1問につき3~4つの小問で構成されています。そのため小問すべてが分からなくても解ける場合が多いです。

そして各問題の解答は5つの選択肢から選ぶ方法のため、確率上は、全120問中24点は何もわからなくとも最低貰えることとなりますね。

合格基準は全120問に対し正答率約70%の84問。そのほか、各章にて約35%の足切りがありますが、普通に勉強していればそこまで心配する必要はありません。(問題構成と足切り目安は下記表を参照)

 

3)合格率が45%前後とかなり高い

受験資格がない試験において、45%という数字はかなり大きい値です。同じ受験資格がない他の資格(例えば宅地建物取引士16%前後)と比較すると明らかです。しっかりと勉強すれば、合格することは難しくない試験ですので、自信をもって目指しましょう!

 

 

2:独学とスクール比較

登録販売者試験に対する参考書や過去問題集の他、大手資格取得支援会社や当スクールのような講義形式を準備しているところも存在します。その効率性や値段の比較を示したいと思います。

1)参考書など何も買わない場合

できるだけお金を掛けたくなければ、実質受験料のみで合格することは可能です。

方法としては、厚生労働省の問題作成の手引きをしっかりと暗記し、WEB上にある過去問題を拾ってくれば、ある程度落とし込んで理解と整理することはできます。

難点として、知識問題が大半のため、薬学未経験の方には、なかなかイメージするのが難しく時間が掛かると思われます。ただ、記憶に自信のある方なら全く不可能ではない挑戦ですよ。

 

2)参考書や過去問題集を購入し独学で学ぶ場合

この方法がもっとも一般的だと思います。参考書、過去問題集はいくつか出版されていて、1冊2,000円前後で購入できます。

書籍で強する場合、是非参考書、過去問題集をセットで購入することをお勧めします。

試験範囲は決まっていますし、過去問題と重複する問題や似た問題が多く出題されるからです。参考書で理解を深め、過去問題集で問題を解き慣れることがスムーズです。

なお 4:独学のお勧め参考書&過去問題集 5選 にて、私のおすすめする参考書過去問セットをご紹介していますので是非参考にしてみてくださいね。

また当サイトの各章の解説では、独学の方のため、各カテゴリー毎に勉強を進めることができるよう無料で閲覧していただけます。

なお実際の過去問題の内容を抜粋し、ポイントテストとして細かくセクション毎に設けています。参考書のサポートして、合間時間にスマホから閲覧が可能です。

ページで書かれている内容をしっかり学習ことで問題なく解けることが実感できるかと思います。※通信費は利用者負担にてお願いします。

 

3)通信制の勉強法

既に数社が通信制学習サービスを提供しています。通信講座は、相場として20,000~40,000円前後です。

通信制ではWeb、DVDの動画学習や質疑応答サービス、採点解答の提供などさまざまなサービスが受けられるため、効率化よく勉強が進められます。デメリットとしては、通信制は自宅でできる反面、本人のやる気次第であること。本人のやる気さえあれば、高い受講料を払わず、参考書片手に独学することも可能なんですよね。

またホームページに良く「一般教育訓練給付の対象講座です。一般教育訓練給付の要件を満たせば費用の20%が支給されます」と記載されていますが、一般教育訓練給付は一度申請をすると、

次回教育訓練給付を申し込む際は3年間の雇用保険期間が必要」となります。

他により高額は費用の掛かる教育訓練を受けたいと考えている方には注意が必要です。せっかくスキルアップに挑んでいるのだから、この波に乗ってほかの資格も目指してみませんか?

教育訓練給付金

2014年(平成26年)10月1日より実施される。
受講開始日に雇用保険の一般被保険者(在職者)又は一般被保険者であった者(離職者。原則として離職日の翌日から起算して1年以内)が厚生労働大臣の指定する教育訓練を受講し修了した場合に、自ら負担した教育訓練施設に支払った教育訓練経費(入学料及び受講料(一般教育訓練の場合は最初の1年分のみ))の一部が支給される。 (引用:wikipedia

 

4)通学生のスクールについて

通学生のスクールはまだまだ少ないです。試験直前に1~2日間の直前詰込み講義をするスクールの場合、費用としては2日間で3万円前後です。このようなスクールは、試験前の総復習と、頻出問題等、重要な点を効率的に学習できるため、独学で勉強した方に対してはメリットがあります。そのため、あくまである程度学習した方や、予備知識がある方のブラッシュアップの場として利用した方がいいでしょう。

「直前講義があるから、それまで勉強しなくていい」という考えは持たない方が安全です。

そのほか、2年制の専門校として開催されているところもあります。メリットとして登録販売者のみでなく、薬剤関連の研究者としての資格も併せて取ることができ、実務実習もあるため、卒後即戦力として働くことができます。しかしその分費用も高額です。

 

(勉強方法の比較)

 

 

3:独学6つのポイント

お待たせしました。私が薬剤師国家試験の勉強中に実際に意識していた、独学での勉強方法5つのポイントを紹介します。

1)過去問題から手を出すことはNG

出題範囲が決まっていて、過去問題と同じ(もしくは似たような)問題が多く出題されることは確かですが、いきなり過去問題から勉強するのは大変効率が悪いためお勧めしません。知識問題がほとんどなので書いてある意味がまったく変わりません。なによりその問題が何を意図して作られているかがサッパリわからないため解くヒントを得ることができません。

 

2)参考書を読んで、単元ごとに過去問題を解くとGood

とりあえず参考書を一読しよう!!素晴らしい心意気ですし賛成です!ただ注意したいのは、モチベーションがすぐに低下してしまいがちなことです。独学するにあたり、最大に重要なポイントはモチベーション維持です。自分自身で当初のモチベーションを優しく育ててあげてください。

テストは単元ごとに問題数が決まっています。単元ごと勉強したら、その単元ごと問題を解いてみてください。きっと自信が付く結果になると思います。間違った問題は「なぜ間違ったのか」を必ず確認してください。また間違った問題には必ずチェックを付け、見直せるようにしましょう。

 

3)読んだ文や文節を架空の誰かに教えよう

独り言で構いません。要約もしくは言い換えてわかりやすく架空の誰かに伝えてみてください。
テキスト通りに説明できなくても、共通するような別の簡単な具体例や言葉で伝えてみましょう。また数珠繋ぎに連想させるとさらに理解が深まりますよ。

例題で解説します。

1)医薬品の本質
医薬品は、多くの場合、人体に取り込まれて作用し、効果を発現させるものである。しかし、本来、医薬品も人体にとっては異物(外来物)であるため、また、医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡り、そのすべてが解明されていないため、必ずしも期待される有益な効果(薬効)のみをもたらすとは限らず、好ましくない反応(副作用)を生じる場合もある。
(引用:試験問題の作成に関する手引き|厚生労働省

重要なことは分かり易く要点をまとめ、連想していくことです。

例題の場合
①医薬品は体に入って作用するものが多く、異物であり、解明されていない副作用なども起こりうるよ。

②だから適正使用が大切だ。

③そのために、正しいアドバイスや使い方の説明が必要だ。

④つまり、登録販売者の義務であり、最新情報を収集する必要があるんだ。

といった感じに簡単な言葉で文のイメージを繋いでいき一つの物語として架空の誰かに分かりやすく説明してみましょう。

 

4)試験問題に極端な例を当てはめてみる。

試験問題は、正しい記述よりも誤った記述を発見する方が実に簡単です。逆に間違った記述を作ることは正しい記述を作るよりも難しいと言えます。

テストの作成者側にたって考えてみましょう。誤った記述を作成する際は、文言の微妙なニュアンスにより「正しい」とも「誤っている」ともとれる文になることを避けるため、基本的に主語や、固有名詞を変える、もしくは文を肯定から否定またその逆にするといった単純な形で試験が作られます。
そのため解答に不安がある際は、極端な例を当てはめてみてください。

例題
人体に直接使用しない検査薬は、人の健康に影響を与えるものと考えなくてよい。    (引用:2011年出題出題問題)

正解は誤りです。

出題者の意図としては、検査薬は検査結果について正しい解釈ができなければ、医療機関への受診の機会を失う恐れがあるため、影響を与えるものである。といった内容です。

この問題を解くキーは2つあります。

(1)人体に直接使用しない検査薬は本当に安全であるかという検査薬に対しての知識があるか

(2)考える必要が「あるか」・「ないか」という姿勢への真偽

(1)について:

その知識がなくとも、極端な例として「検査薬自体が発火する可能性は0%なのか?」を考えてみましょう。

検査薬には引火性の薬もあるかもしれないからそもそも人体の健康に影響がある可能性は0%であるとは言い切れないのではないか(=つまり問いの答えはNO)と考えられますね。

この時点で正解できます。(実際スマートフォンの発火が起こるように検査薬に起因する事故の発生は否定できませんよね。)

仮に(1)の考え方ができないとしましょう。それでも(2)のポイントについてはどうでしょうか。

(2)について:

仮に、検査薬が人に与える影響の有無を知らない場合でも「考える必要があるか・ないか」にフォーカスすれば、当然「考える必要はある」と答えがでるはずです。

このように分からない問題であっても、例や文脈の意味を考えて当てはめてください。それだけで正答率は上がります。

 

5)生薬、漢方はキーワードを絞って覚えよう。

生薬や、漢方は基原や使用者の体力についてなど、覚える量が多くごっちゃになりますよね。

試験問題を見ると、生薬、漢方に関しては、名前と説明文を入れ替える問題がほとんどです。説明文の途中の文言を変えるような引っ掛けはほぼでません。

そのため、特徴的なキーワードと生薬、漢方名を結び付けましょう。100%を狙うテストではありません。難しい細かな問題は捨てたとしても十分受かります。

ざっくり省エネして覚えましょう。

 

)最後に過去問題を2回は解いてみてください。

当日は60問120分で試験が行われます。1問に費やせる時間は平均2分です。一通り過去のテストを受けて時間配分を体感してください。また自分の実力を把握し、点数が低い不得意な章については再度復習してください。得意な章と不得意な章は必ず毎回はっきりと分かれるはずです。どういうわけか受験生は不得意な章を後回しにして、得意な章を極めがちですが、不得意を無くすことが合格への近道であることを常に念頭に入れて頑張ってください。

また、最後に解く2回の過去問は、それぞれ違う年の問題を解くようにしましょう。

 

 

 

4:独学のおすすめ参考書&過去問題集 5選

最後に私がおすすめする参考書(テキスト)と過去問題集についてそれぞれのメリット・デメリットを紹介していますので、是非参考にしてください。総合評価を5段階(★☆☆☆☆~★★★★★)で表しています。

 

おすすめ参考書(テキスト)3選

1)7日間でうかる! 登録販売者 テキスト&問題集 2018年度版
堀 美智子 (著)

メリット
・販売部数No1の書籍だけあり、図・表が多く、ページ全体に書かれている文字数を少なくし見やすく理解しやすくしている
・単元ごとに小テストがあり知識の確認ができる
・B5サイズで持ち運びやすい
・最後に120問も模擬試験がついていて試験練習もできる

デメリット
・決して7日間では習得できない量である
 7日間をこの本のみに費やせば望みはありますが、社会人・主婦の方々など他にすることがある方には難しい
・「試験問題の作成に関する手引き」に対応していますが、単元が手引きの順番通りでないため、記憶の整理や、進歩状況の把握がしにくい

こんな人におすすめ
過去問題集を買わず、これ一冊でテストに臨む人にお勧めです

総合評価:★★★★☆

 

2)【完全攻略】医薬品「登録販売者試験」合格テキスト 第7版 (試験問題の作成に関する手引き(平成30年3月)準拠)
藤澤節子 (著)

メリット
・内容がとても詳しく図解もされている
・単元ごとの小テストがあり知識の確認ができる
・「試験問題の作成に関する手引き」の順番の通りに構成されている
デメリット
・模擬試験がないので試験練習はできない
・印字が淡いためすこし見づらい
・A4サイズで持ち運びには不便

こんな人にお勧め
・自宅での勉強が中心の方
・0から詳しく学習したい方

総合評価:★★★☆☆

 

3)U-CANの登録販売者 速習テキスト&重要過去問題集【過去問200題収録&赤シートつき】 (ユーキャンの資格試験シリーズ)
ユーキャン 登録販売者試験研究会 (著)

メリット
・他の参考書に比べ印字がカラフルで、図・表がある
・ページの文字数が配慮されていてとても見やすい
・各単元には小問題もあり知識の確認ができる
・「試験問題の作成に関する手引き」の順番の通りに構成されている
・B5サイズのため持ち運びやすい
・問題集が200問ほどついていて最終確認ができる

デメリット
・問題が200問のため試験練習(=時間配分の練習)は難しい

こんな人におすすめ
・記憶力に自信がない方
・集中力がなかなか持続しない方

総合評価★★★★★

 


 

おすすめ過去問題集2選

1)平成30年版 全国登録販売者試験過去問正解 手引き(平成30年3月)対応版 (厚生労働省「試験問題作成に関する手引き(平成30年3月)」に準拠) ドーモ (編)

メリット
・全国の過去問題が集約されているため、受験する都道府県毎の過去問題を受けられる
・問題数が多いため試験練習がしやすい
・解説が丁寧に記載されている

デメリット
・A4サイズで持ち運びにくい
(過去問題はある程度まとまった時間で解くことをお勧めするため参考書ほどデメリットではない)
・字が少し小さめ

こんな人におすすめ
・最終確認と試験練習として試験形式で受けたい人

総合評価★★★★★

 

2)超重要!登録販売者過去問題集 ’18年版
コンデックス情報研究所(著)

メリット
・重要・頻出過去問題が集約されている
・ページが見やすい
・B5サイズで持ち運び易い
・解説が丁寧

デメリット
・問題が120問ずつに分かれていないため試験練習はできない

こんな人におすすめ
・まとまった時間が取れないため重要な過去問題のみ集中して受けたい人

総合評価★★★★☆

 

おすすめ組み合わせセット

参考書  :「U-CANの登録販売者 速習テキスト&重要過去問題集」
         
過去問題集:「平成30年版 全国登録販売者試験過去問正解 手引き」

 

 

 

 

 

 

 

 

参考書で一通り勉強し、過去問題集で最終確認と試験練習するのが独学において一番効率的です。記憶する内容が多い試験ですが、独学でもしっかり勉強すれば必ず受かります。頑張って取り組みましょう!


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更新日:

執筆者:吉川 泰紀

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