2018年【北海道 青森 岩手 宮城 山形 秋田 福島】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 問1~10
問1 医薬品の本質に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 購入者が医薬品を適切に使用するためには、効能効果、用法用量、副作用等の必要な情報が適切に伝達されることが必要であるため、一般用医薬品には添付文書や製品表示に必要な情報が記載されている。
b 一般用医薬品の添付文書や製品表示に記載された内容を見れば、効能効果や副作用について誤解や認識不足を生じることはない。
c 医薬品は、市販後にも、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みになっている。
d 医薬品医療機器等法では、健康被害の発生の可能性がある場合のみ、異物等の混入、変質があってはならない旨を定めている。
a b c d
1 正 正 正 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 正 誤
4 正 正 誤 誤
5 誤 誤 誤 正
解説
- 正 :また記載内容は一般生活者に分かり易い平易な表現で記載されています。
- 誤 :誤解、認識不足の可能性があるため、登録販売者等の説明が必要です。
- 正 :製造販売後の基準として、GPSPやGVPがあります。
- 誤 :健康被害に関わらず、異物や変質はあってはならない。
正解 2
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問2 医薬品のリスク評価に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a ヒトを対象とした臨床試験における効果と安全性の評価基準として、国際的にGood Clinical Practice(GCP)が制定されている。
b 医薬品の効果とリスクは、薬物曝露時間と曝露量との積で表現される用量-反応関係に基づいて評価される。
c 新規に開発される医薬品のリスク評価は、Good Vigilance Practice(GVP)に準拠して行われる。
d 動物実験により求められる50%致死量(LD50)は、薬物の毒性の指標として用いられる。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 正 誤
4 正 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
解説
- 正 :ヒト以外を対象とした試験の基準にGLPがあります。
- 正 :引っ掛け問題で、「時間と量の和」と出題されることがあるため注意
- 誤 :GVP=製造販売後安全管理基準のための基準 新規医薬品の基準ではない。
- 正
設問Cについて:
手引きや問題作成者の意図する答えは、GLP基準であるが、リスク評価の意味合いとして、ヒトを対象とした効果、安全性についてのGCP基準についても当てはまると考えられる。
正解 4
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問3 健康食品に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 健康食品の安全性や効果を担保するデータは、医薬品と同等でなければならない。
b 「栄養機能食品」については、各種ビタミン、ミネラルに対して「栄養機能の表示」ができる。
c 健康補助食品(いわゆるサプリメント)の中には、医薬品と類似した形状で発売されているものも多く、誤った使用法により健康被害を生じた例が報告されている。
d 機能性表示食品は、疾病に罹患していない者の健康の維持及び増進に役立つ旨又は適する旨(疾病リスクの低減に係るものを除く。)を表示するものである。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 正 正
問4 次の記述は、アレルギー(過敏反応)に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a 医薬品の有効成分だけでなく、基本的に薬理作用がない添加物もアレルギーを引き起こす原因物質となり得る。
b アレルギーには、体質的・遺伝的要素はない。
c 医薬品の副作用は、薬理作用によるものとアレルギーに大別される。
d 医薬品によりアレルギーを起こしたことのない人は、病気に対する抵抗力が低下している場合でも、アレルギーを生じることはない。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、d)
4(c、d)
問5 医薬品の副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 副作用を回避するためには、副作用が起きる仕組みや起こしやすい要因の認識、 また、それらに影響を与える体質や体調等をあらかじめ把握し、適切な医薬品の選択、適正な使用が図られることが重要である。
b 医薬品を使用する人が副作用を初期段階で認識することにより、副作用の種類に応じて速やかに適切に処置し、又は対応し、重篤化の回避が図られることが重要となる。
c 一般用医薬品を使用する際は、通常、重大な副作用を回避することよりも、その使用を中断することによる不利益を回避することが優先される。
d 複数の疾病を有する人の場合、ある疾病のために使用された医薬品の作用が、その疾病に対して薬効をもたらす一方、別の疾病に対しては症状を悪化させたり、治療を妨げたりすることがある。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 誤 誤 正
3 正 正 正 誤
4 正 正 誤 正
5 誤 正 正 正
解説
- 正
- 正
- 誤 :一般用医薬品においては、使用中断による不利益より、重大な副作用の回避が優先される。
- 正
正解 4
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問6 次の記述は、医薬品の不適正な使用と有害事象等に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a 一般用医薬品は、乱用を繰り返しても臓器障害は発生しない。
b 小児への用量が定められていない医薬品を、小児に使用する場合は、大人用の用量を半分にして飲ませれば有害事象につながる危険性はない。
c 一般用医薬品の場合、その使用を判断する主体が一般の生活者であることから、 適正な使用のためには販売時における専門家の関与が特に重要である。
d 一般用医薬品であっても、乱用した場合には薬物依存を生じることがある。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、d)
4(c、d)
解説
- 誤 :一般用医薬品の乱用により、臓器障害に至る場合がある。
- 誤 :小児は体重以外、さまざまな機能が異なるため、安易に半分量を飲ませることで、有害事象に繋がる。
- 正
- 正
正解 4
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問7 医薬品と食品の相互作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 酒類(アルコール)をよく摂取する者では、肝臓の代謝機能が低下していることが多いため、医薬品の代謝に影響を与えることがある。
b 食品中に医薬品の成分と同じ物質が存在するために、それらを含む医薬品と食品を一緒に服用すると過剰摂取となるものがある。
c いわゆる健康食品は、医薬品と併用しても相互作用を生じない。
d 食品は、外用薬の作用や代謝に影響を与えることはない。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 正 正
3 誤 誤 誤 正
4 正 誤 誤 正
5 誤 正 誤 誤
解説
- 誤 :アルコールをよく摂取する者は肝臓の代謝機能が上昇していることが多い。
- 正
- 誤 :健康食品と医薬品の相互作用はありえます。
- 誤 :外用薬、注射薬であっても食品との相互作用はありえます。
正解 5
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問8 次の記述は、小児と医薬品に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a 医薬品の使用上の注意において、小児という場合の年齢区分は、おおよその目安として12歳未満をいう。
b 小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が長く、服用した医薬品の吸収率が相対的に高い。
c 小児は血液脳関門が未発達であり、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こしにくい。
d 小児への使用を避けることとされている医薬品の販売等に際しては、想定される使用者の把握に努めるなど、積極的な情報収集と、それに基づく情報提供が重要である。
1(a、b)
2(a、c)
3(b、d)
4(c、d)
解説
- 誤 :小児は15歳未満、幼児は7歳未満、乳児は1歳未満
- 正 :その他、腎機能、肝機能は未発達、血液脳関門も未発達である。
- 誤 :血液脳関門が未発達なため、中枢神経系の副作用が起こしやすい。
- 正
正解 3
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問9 小児と医薬品に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 医薬品によっては、形状等が小児向けに作られていないため、小児に対して使用しないことなどの注意を促している場合がある。
b 5歳未満の幼児に使用される錠剤やカプセル剤は、服用時に喉につかえやすいので注意するよう添付文書に記載されている。
c 乳児向けの用法用量が設定されている一般用医薬品であれば、使用の適否が見極めやすいので、医師による診療よりもこのような一般用医薬品の使用が優先される。
d 小児の誤飲・誤用事故を未然に防止するには、家庭内において、小児が容易に手に取れる場所や小児の目につく場所に、医薬品を置かないようにすることが重要である。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 誤 誤 正 正
4 正 誤 誤 正
5 誤 正 正 誤
解説
- 正
- 正
- 誤 :乳児は状態は急変しやすいため、医師の診察が優先される。一般用医薬品の使用は最小限に留める。
- 正
正解 2
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問10 次の記述は、高齢者に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a 持病(基礎疾患)を抱えていることが多く、一般用医薬品の使用によって基礎疾患の症状の悪化や、治療の妨げとなることがある。
b 喉の筋肉が衰えて飲食物を飲み込む力が弱まっている(嚥下障害)場合があり、内服薬を使用する際に喉に詰まらせやすい。
c 生理機能の衰えの度合いは個人差が小さいので、年齢から副作用のリスク増大の程度を判断できる。
d 医薬品の使用上の注意において、おおよその目安として60歳以上を高齢者という。
1(a、b)
2(a、d)
3(b、c)
4(c、d)
解説
- 正
- 正
- 誤 :高齢者の生理機能の衰えの度合いは個人差が大きく、年齢での判断が難しい。
- 誤 :高齢者は65歳以上
正解 1
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出題範囲の解説ページまとめ
問1~3 :第1章-1日目:Ⅰ 医薬品概論