2018年【北海道 青森 岩手 宮城 山形 秋田 福島】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
第5章 医薬品の適正使用と安全対策 問11~20
問11 医薬品の適正使用のための啓発活動等に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 登録販売者は、適切なセルフメディケーションの普及定着、医薬品の適正使用の推進のため、啓発活動に積極的に参加、協力することが期待されている。
b 毎年10月17日~23日の1週間を「薬と健康の週間」として、国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されている。
c 薬物乱用防止を推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間、国、自治体、関係団体等により、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が実施されている。
d 薬物乱用や薬物依存は、違法薬物(麻薬、覚せい剤、大麻等)によるものに限られる。
a b c d
1 正 誤 誤 誤
2 誤 正 誤 正
3 正 正 正 誤
4 正 誤 正 正
5 誤 正 誤 誤
問12 医薬品・医療機器等安全性情報報告制度に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 本制度は、1967年3月より約3000の医療機関をモニター施設に指定して、厚生省(当時)が直接副作用報告を受ける「医薬品副作用モニター制度」としてスタートした。
b 医薬関係者は、医薬品の副作用等によるものと疑われる健康被害の発生を知った場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならないとされている。
c 本制度は、医薬品の安全対策のより着実な実施を図ることを目的としており、世界保健機関(WHO)加盟国の一員としてわが国が対応した安全対策に係る制度の一つである。
d 登録販売者は、本制度に基づく報告を行う医薬関係者として位置づけられている。
a b c d
1 正 誤 誤 誤
2 誤 正 誤 正
3 正 正 正 正
4 誤 誤 正 正
5 正 正 誤 誤
問13 以下の企業からの副作用の報告に関する表について、( )の中に入れるべ き字句の正しい組み合わせはどれか。
○企業からの副作用症例報告 | 報告期限 | |||
重篤性 | 国内事例 | 外国事例 | ||
医薬品によるものと疑われる副作用症例の発生 | 使用上の注意から予測 できないもの | 死亡 | 15日以内 | |
重篤(死亡を除く) | ( a ) | |||
非重篤 | 定期報告 | ― | ||
使用上の注意から予測 できるもの | 死亡 | 15日以内 | ― | |
重篤(脂肪を除く):新有効成分含有医薬品として承認後2年以内 | ( b ) | ― | ||
市販直後調査などによって得られたもの | 15日以内 | ― | ||
重篤(死亡を除く): 上記以外 | ( c ) | ― | ||
非重篤 | ― | ― | ||
発生傾向が使用上 の注意等から予測 することが出来な いもの | 重篤(死亡含む) | 15日以内 | ― | |
発生傾向の変化が 保健衛生上の危害 の発生又は拡大の おそれがあるもの | 重篤(死亡を含む) | 15日以内 | ― |
a b c
1 15日以内 15日以内 30日以内
2 15日以内 30日以内 15日以内
3 15日以内 30日以内 30日以内
4 30日以内 15日以内 15日以内
5 30日以内 30日以内 15日以内
解説
医薬関係者からの報告には報告期限は具体的に定められていないが、企業からの副作用報告には、定められた期間が設定されている。
- 15日以内
- 15日以内
- 30日以内 :新有効成分含有として承認後2年を超える場合の重篤なものは30日以内
正解 1
出題範囲の解説ページ
問14 以下の医薬品の副作用情報等の評価及び措置に関する記述について、( ) の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
収集された副作用等の情報は、その医薬品の製造販売業者等において評価・検討され、必要な安全対策が図られる。各制度により集められた副作用情報については、独立行政法人医薬品医療機器総合機構において( a )の意見を聴きながら調査検討が行われ、その結果に基づき、厚生労働大臣は、( b )の意見を聴いて、使用上の注意の改訂の指示等を通じた注意喚起のための情報提供や、効能・効果や用法・用量の一部変更、調査・実験の実施の指示、製造・販売の中止、製品 の回収等の安全対策上必要な行政措置を講じている。
a b
1 専門委員 製造販売業者
2 専門委員 薬事・食品衛生審議会
3 製造販売業者 薬事・食品衛生審議会
4 薬事・食品衛生審議会 専門委員
5 薬事・食品衛生審議会 製造販売業者
問15 次の記述は、医薬品医療機器等法に基づく医薬品の副作用等報告に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a 報告する際は、報告様式の記入欄すべてに記入がなされる必要はなく、購入者等(健康被害を生じた本人に限らない)から把握可能な範囲で報告がなされればよい。
b 使用上の注意に記載されている副作用だけが、報告の対象となる。
c 複数の専門家が医薬品の販売等に携わっている場合、健康被害の情報に直接接した専門家1名から報告書が提出されれば十分である。
d 医薬品を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用のみが報告の対象であり、過量使用によるものと思われる健康被害については、報告の対象とならない。
1(a、c)
2(a、d)
3(b、c)
4(b、d)
解説
- 正
- 誤 :記載の有無に関わらず、副作用の疑いがある際は報告対象です。
- 正
- 誤 :適正使用以外によるものも、報告対象です。「被害救済制度」と分けて考えましょう。
正解 1
出題範囲の解説ページ
問16 次のうち、医薬品安全性情報報告書の記載項目として、正しいものの組み合わせはどれか。
a 被疑薬の投与経路
b 患者の氏名
c 被疑薬の使用理由(疾患名、症状名)
d 患者の住所
1(a、b)
2(a、c)
3(b、d)
4(c、d)
解説
出題頻度が少ないため、解説ページに具体的な記載なし
報告書には患者のイニシャル、体重、性別や、投与の経過などはいりますが、個人を特定するものではないため、住所や氏名はいりません。
- 正
- 誤
- 正
- 誤
正解 2
出題範囲の解説ページ
問17 次の1~5で示される医薬品副作用被害救済制度の給付の種類のうち、請求の期限がないものはどれか。
1 遺族一時金
2 遺族年金
3 障害年金
4 医療費
5 葬祭料
解説
副作用被害救済制度において、期限がないものは2つです。その他は、原則5年以内と覚えましょう。
①障害年金
②障害児養育年金
正解 3
出題範囲の解説ページ
問18 医薬品副作用被害救済制度の給付の種類に関する以下の記述の正誤について、正 しい組み合わせはどれか。
a 医療費は、医薬品の副作用による疾病(入院治療を必要とする程度の場合)の治療に要した費用を実費補償するもの(ただし、健康保険等による給付の額を差し引いた自己負担分。)である。
b 医療手当は、医薬品の副作用による疾病(入院治療を必要とする程度の場合)の治療に伴う医療費以外の費用の負担に着目して給付されるものである。
c 障害年金は、医薬品の副作用により一定程度の障害の状態にある18歳未満の人を養育する人に対して給付されるものである。
d 遺族年金は、生計維持者が医薬品の副作用により死亡した場合に、その遺族の生活の立て直し等を目的として給付されるものである。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 誤 誤 正
5 誤 正 正 正
解説
医療費と医療手当の区別をしっかり覚えましょう。
医療費・・・実際にかかった医療費の自己負担分を給付
医療手当・・疾病の治療に伴う医療費以外の負担に着目した給付
- 正
- 正
- 誤 :18歳未満の人を養育する人に対しては、障害児養育年金です。
- 正
正解 2
出題範囲の解説ページ
問19 医薬品副作用被害救済制度に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 医薬品を適正に使用したにもかかわらず発生した副作用による被害者の迅速な救済を図るため、製薬企業の社会的責任に基づく公的制度として運営が開始された。
b 給付費には、製造販売業者から年度ごとに納付される拠出金が充てられる。
c 診察した医師が、独立行政法人医薬品医療機器総合機構に対して給付請求を行うことになっている。
d 医薬品の副作用であるかどうか判断がつきかねる場合でも、救済給付の請求を行うことは可能である。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 正 正 正 誤
4 正 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
問20 以下の小柴胡湯に対して行われた安全対策に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、3箇所の( a )内はどれも同じ字句が入る。
小柴胡湯の使用による( a )については、1991年4月以降、使用上の注意に記載されていたが、その後、小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用例による ( a )が報告されたことから、1994年1月、インターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の( b )がなされた。しかし、それ以降も慢性肝炎患者 が小柴胡湯を使用して( a )が発症し、死亡を含む重篤な転帰に至った例もあったことから、1996年3月、厚生省(当時)より関係製薬企業に対して ( c )が指示された。
a b c
1 間質性肺炎 承認基準の改訂 緊急安全性情報の配布
2 間質性肺炎 使用上の注意の改訂 緊急安全性情報の配布
3 間質性肺炎 使用上の注意の改訂 用法及び用量の変更
4 出血性脳卒中 使用上の注意の改訂 用法及び用量の変更
5 出血性脳卒中 承認基準の改訂 用法及び用量の変更
出題範囲の解説ページまとめ
問12~16 :第5章-5日目:Ⅱ 医薬品の安全対策
問17~20 :第5章-6日目:Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ 健康被害の救済