4章:薬事関係法規とその制度

第4章-2日目:Ⅱ-① 医薬品の分類 ・取扱い

更新日:

登録販売者試験の解説とポイントを過去問題にフォーカスして記載していきます。

厚生労働省の試験問題作成の手引きを基に分かり易い内容に変えて解説しています。

過去問題から作成したポイントテストもありますので、
是非解いて見てくださいね。

独学で学ばれている方も含め問題なく解けることが実感できるかと思います。

 

今回は第4章のⅡ-①医薬品の分類・取扱いから続きをしていきます。

 

また第4章全体のポイントについては、第4章-1日目:Ⅰ医薬品等の品質、有効性及び安全性の確保に関する法律をご覧ください。

(所要時間 14分)

 

目次

Ⅱ 医薬品の分類・取扱い等

1)医薬品の定義と範囲 

2)容器・外箱等への記載事項、添付文書等への記載事項 

 

1)医薬品の定義と範囲 

医薬品の定義は、法第2条第1項において規定されている。

 医薬品の定義【頻出】

  1. 日本薬局方に収められている物 
  2. 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であって、機械器具等(機械器具、歯科材料、医療用品、衛生用品並びにプログラム(電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下同じ。)及びこれを記録した記録媒体をいう。以下同じ。)でないもの(医薬部外品及び再生医療等製品を除く。)
     
  3.  人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であって、機械器具等でないもの(医薬部外品及び化粧品を除く。)

 

ざっくり解説

医薬品とは:

  • 日本薬局方に収められている物 
    もしくは、
  • 人、動物の診断、治療又は予防や身体構造、機能に影響を及ぼす物
    そして、
  • 医薬部外品、医療機器、化粧品、再生医療等製品でない物

 

 

補足:

  • 日本薬局方(日局)に収載されている医薬品の中には、一般用医薬品の中に配合されているものも少なくない。 
  • 疾病の診断、治療又は予防に使用されることを目的とするものには、検査薬や殺虫剤のように、身体に直接使用されない医薬品も含まれる。 
  • 人の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とするものには、「やせ薬」等を標榜した「無承認無許可医薬品」が含まれる。 

 

 

製造・製造販売・医薬品の承認

  • 医薬品は、厚生労働大臣により「製造業」の許可を受けた者でなければ製造をしてはならない。
  • 医薬品は、厚生労働大臣により「製造販売業」の許可を受けた者でなければ製造販売をしてはならない。
  • 医薬品は、品目ごとに、品質、有効性及び安全性について審査等を受け、その製造販売について厚生労働大臣の承認を受けたものでなければならない。

 

ざっくり解説

製造業と製造販売業の違い

  • 製造業は工場などで作る業者
  • 製造販売業は作らてものを市場で販売する業者

無承認無許可医薬品について

  • 無承認無許可医薬品は法律上医薬品に該当するが、承認・許可を受けていないため、販売等は禁止されています。

 

 

ポイントテスト1

 次の記述は、医薬品医療機器等法第2条第1項の条文の一部である。( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。 この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。

一 ( a )に収められている物

二 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等(機械器具、歯科材料、( b )、衛生用品並びにプログラム (電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下同じ。)及びこれを記録した記録媒体をいう。以下同じ。)でないもの(( c )及び再生医療等製品を除く。)

三 (省略)

    a    b     c
1 日本薬局方 家庭用品 医薬部外品、化粧品
2 日本薬局方 医療用品 医薬部外品、化粧品
3 日本薬局方 医療用品 医薬部外品
4 医薬品の範囲に関する基準 医療用品 医薬部外品、化粧品
5 医薬品の範囲に関する基準 家庭用品 医薬部外品

 

 

回答と解説
ポイントテスト1
正解は2
医薬品医療機器等法第2条第1項はよく出題されますので、覚えましょう。

 

 

【一般用医薬品、要指導医薬品と医療用医薬品】

一般用医薬品:
医薬品のうち、その効能及び効果において人体に対する作用が著しくないものであって、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされているもの(要指導医薬品を除く。)

 

要指導医薬品:
専ら動物のために使用されるもの以外で、その効能及び効果において人体に対する作用が著しくないものであって、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされるものであり、かつ、その適正な使用のために薬剤師の対面による情報の提供及び薬学的知見に基づく指導が行われることが必要なものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものをいう。 

要指導医薬品の中には、毒薬や劇薬に該当するものも含まれます。

 

医療用医薬品:

医師若しくは歯科医師によって使用され又はこれらの者の処方箋若しくは指示によって使用されることを目的として供給される医薬品

 

補足

一般用医薬品又は要指導医薬品では、注射等の侵襲性の高い使用方法は用いられておらず、検査薬においても、検体の採取に身体へ直接のリスクを伴うものは、認められていない。 

要指導医薬品は、定められた期間を経過し、薬事・食品衛生審議会において、一般用医薬品として取り扱うことが適切であると認められたものについては、一般用医薬品に分類される。


用量に関して:

医療用医薬品は、医師等が患者の容態に合わせて処方量を調節する。

一般用医薬品及び要指導医薬品は、あらかじめ用量が定められている。


効能効果の表現に関して:

医療用医薬品では診断疾患名で示されている。

一般用医薬品及び要指導医薬品では、一般の生活者が判断できる症状(例えば、胃痛、胸やけ、むかつき、もたれ等)で示されている。

 

ポイントテスト2

下記問題を正誤で答えよ(回答は下)

(1)一般用医薬品又は要指導医薬品には、注射等の侵襲性の高い使用方法のものがある。

(2)一般用医薬品及び要指導医薬品は、あらかじめ定められた用量に基づき、適正使用することによって効果を期待するものである。

(3)要指導医薬品は、定められた期間を経過し、薬事・食品衛生審議会において、一般用医薬品として取り扱うことが適切であると認められたものについては、一般用医薬品に分類される。

(4)効能効果の表現に関して、一般用医薬品及び要指導医薬品では、診断疾患名(例えば、胃炎、 胃・十二指腸潰瘍等)で示されている。

(5) 要指導医薬品には、劇薬に指定されているものはない。 

 

 

回答と解説
ポイントテスト2
(1)×:侵襲性の高いものはありません。
(2)○
(3)○
(4)×:一般生活者が判断できる症状で記載
(5)×:劇薬、毒薬に指定されているものもあります。

 

 

【毒薬・劇薬】 

毒薬・劇薬は厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定した医薬品ものである。

毒薬:毒性が強いもの

劇薬:劇性が強いもの 

または単に毒性、劇性が強いものだけでなく、薬効が期待される摂取量と中毒のおそれがある摂取量が近く安全域が狭いため、その取扱いに注意を要するものが指定されている。

一般用医薬品で毒薬又は劇薬に該当するものはなく、要指導医薬品で毒薬又は劇薬に該当するものは一部に限られている。 

 

販売、貯蔵・陳列、取扱い、表示について

販売や、貯蔵、取り扱いは、他の医薬品と区別が必要です。

特に毒薬を貯蔵、陳列する場所については、かぎの施錠が必要です。

 
表示について

毒薬:

容器又は被包に、黒地に白枠、白字をもって、当該医薬品の品名及び「毒」の文字が記載されていなければない。

毒薬

 

 

 

 

劇薬:

容器等に白地に赤枠、赤字をもって、当該医薬品の品名及び「」の文字が記載されていなければならない。

 

 

 

補足

毒薬・劇薬を、14歳未満の者その他安全な取扱いに不安のある者に交付することは禁止されている。

毒薬・劇薬を、一般の生活者に対して販売又は譲渡する際には、当該医薬品を譲り受ける者から、品名、数量、使用目的、譲渡年月日、譲受人の氏名、住所及び職業の文書を受けなければならない。

毒薬・劇薬については、店舗管理者が薬剤師及び営業所管理者が薬剤師である卸売販売業者である場合以外は、開封して、販売等してはならない。

 

ポイントテスト3

下記問題を正誤で答えよ(回答は下)

(1)業務上毒薬を取り扱う者は、毒薬を貯蔵、陳列する場所については、かぎを施さなければならない。

(2)毒薬及び劇薬は、単に毒性、劇性が強いものだけでなく、薬効が期待される摂取量(薬用量)と中毒のおそれがある摂取量(中毒量)が接近しており安全域が狭いため、その取扱いに注意を要するもの等が指定されている。

(3)毒薬又は劇薬を、18歳未満の者その他安全な取扱いに不安のある者に交付することは禁止されている。

(4)毒薬については、それを収める直接の容器又は直接の被包に、白地に黒枠、黒字をもって、当該医薬品の品名及び「毒」の文字が記載されていなければならない。

(5)店舗管理者が薬剤師である店舗販売業者は、劇薬を開封して販売することができる。

 

 

回答と解説
ポイントテスト3
(1)○
(2)○
(3)×:14歳未満
(4)×:毒薬は黒地に白枠、白字をもって、医薬品名及び「毒」の文字
(5)○

 

 

【生物由来製品】 

生物由来製品の定義

人その他の生物(植物を除く。)に由来するものを原料又は材料として製造(小分けを含む。)をされる医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器のうち、保健衛生上特別の注意を要するものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するもの

補足

生物由来製品は、製品の使用による感染症の発生リスクに着目して指定される。

生物由来製品として指定された一般用医薬品又は要指導医薬品はない。

 

【一般用医薬品のリスク区分】 

一般用医薬品は、その保健衛生上のリスクに応じて、次のように区分される。

第一類医薬品

その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品のうちその使用に関し特に注意が必要なものとして厚生労働大臣が指定するもの

その製造販売の承認の申請に際して第14条第8項に該当するとされた医薬品であって当該申請に係る承認を受けてから厚生労働省令で定める期間を経過しないもの 

第二類医薬品

その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品(第一類医薬品を除く。)であって厚生労働大臣が指定するもの 

第三類医薬品

第一類医薬品及び第二類医薬品以外の一般用医薬品

ざっくり解説

一般用医薬品の中では、下記のように分類されます。

第一類=リスクが特に高いもの

第二類=リスクが比較的高いもの

第三類=リスクが比較的低いもの

 

補足

購入者がそのリスクの程度について判別しやすいよう、各製品の外箱等に、当該医薬品が分類されたリスク区分ごとに定められた事項を記載することが義務づけられている。 

第二類医薬品のうち、「特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの」を「指定第二類医薬品」としている。 

厚生労働大臣は、第一類医薬品又は第二類医薬品の指定に資するよう医薬品に関する情報の収集に努めるとともに、必要に応じてこれらの指定を変更しなければならないこととされている。

これにより、第一類医薬品、第二類医薬品又は第三類医薬品への分類については、安全性に関する新たな知見や副作用の発生状況等を踏まえ、適宜見直しが図られている。

ポイントテスト4

下記問題を正誤で答えよ(回答は下)

(1)第3類医薬品は、保健衛生上のリスクが比較的低い一般用医薬品であるが、副作用等により身体の変調・不調が起こるおそれはある。

(2)一般用医薬品の中には、同時に第1類医薬品、第2類医薬品、第3類医薬品のすべてに指定されたものがある。

(3)第2類医薬品は、その成分や使用目的等から、「その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある」保健衛生上のリスクが比較的高い一般用医薬品である。

(4)第3類医薬品に分類されている医薬品は、今後、第1類医薬品に分類が変更されることはない。

 

 

回答と解説
ポイントテスト4
(1)○
(2)×:同時に、複数の分類に指定されることはありません。
(3)○
(4)×:適宜分類の見直すがされます。

 

 

2)容器・外箱等への記載事項、添付文書等への記載事項 

【容器・外箱等への法的表示事項

(a) 製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

(b) 名称(日局に収載されている医薬品では日局において定められた名称、また、その他の医薬品で一般的名称があるものではその一般的名称

(c) 製造番号又は製造記号

(d) 重量、容量又は個数等の内容量

(e) 日局に収載されている医薬品については「日本薬局方」の文字等

(f) 要指導医薬品である旨を示す識別表示

(g) 一般用医薬品のリスク区分を示す識別表示

(h) 日局に収載されている医薬品以外の医薬品における有効成分の名称及びその分量

(i) 誤って人体に散布、噴霧等された場合に健康被害を生じるおそれがあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品(殺虫剤等)における「注意-人体に使用しないこと」の文字

(j) 適切な保存条件の下で3年を超えて性状及び品質が安定でない医薬品等、厚生労働大臣の指定する医薬品における使用の期限

(k) 配置販売品目以外の一般用医薬品にあっては、「店舗専用」の文字

(l) 指定第二類医薬品にあっては、枠の中に「」の数字 

直接の容器又は被包への記載が、外部の容器又は被包(以下「外箱等」という。)を透かして容易に見ることができないときには、その外箱等にも同様の事項が記載されていなければならない。

容器・外箱の法的表示事項には用法用量効能効果の記載義務はありません。

 

【添付文書等への記載事項】 

医薬品は、その添付文書又は容器等もしくは外箱等に、当該医薬品に関する最新の論文その他により得られた知見に基づき、用法用量その他使用及び取扱い上必要な注意等が記載されていなければならないこととされている。

上記の通り、「用法用量その他使用及び取扱い上必要な注意等」は添付文書or容器等or外箱にいずれかに記載があればよいとされています。

具体的な記載内容については、第5章-1日目:Ⅰ-① 添付文書 の読み方で解説

 

【記載禁止事項】 

医薬品の容器等又は外箱等に記載されていてはならない事項が次のように定められている。 

  1. 当該医薬品に関し虚偽又は誤解を招くおそれのある事項
  2. 承認を受けていない効能、効果又は性能(厚生労働大臣がその基準を定めて指定した医薬品にあっては、その基準において定められた効能、効果又は性能を除く。) 
  3. 保健衛生上危険がある用法、用量又は使用期間

添付文書等への記載については、見やすい場所に、邦文で読みやすく理解しやすい用語による正確なものでなければならない。

 

ポイントテスト5

下記問題を正誤で答えよ(回答は下)

医薬品の直接の容器又は被包に記載されていなければならないものを選びなさい。

ア 製造業者の氏名又は名称及び住所
イ 製造番号又は製造記号
ウ 用法用量
エ 日本薬局方に収載されている医薬品については「日本薬局方」の文字
オ一般用医薬品にあっては、リスク区分を示す識別表示 

 

回答と解説
ポイントテスト5
正解は、イ・エ・オ
(ア)製造業者ではなく製造販売業者の記載が必要
(ウ)用法用量は添付文章又は容器等もしくは、外箱等に記載されている。

 

 

今回はⅡ-①医薬品の分類・取扱いに関してでした。

法律関係は文自体がややこしいですが、出題内容はどれも似ています。

ポイントを絞っていきましょう。

お疲れさまでした。

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