2019年(R01)【鳥取 島根 岡山 広島 山口】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
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第3章 主な医薬品とその作用 問1~10
問1 かぜ(感冒)及びかぜ薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- かぜは、単一の疾患ではなく、医学的にはかぜ症候群といい、主にウイルスが鼻や喉などに感染して起こる上気道の急性炎症の総称である。
- かぜ薬は、ウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去することにより、咳や発熱などの諸症状の緩和を図るものである。
- 発熱、咳など症状がはっきりしているかぜの場合には、症状を効果的に緩和させるため、かぜ薬(総合感冒薬)よりも、解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬などを選択することが望ま しい。
- かぜ薬の重篤な副作用は、配合されている解熱鎮痛成分(生薬成分を除く。)によるものが多い。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 誤 正 誤 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 誤 誤 誤
5 正 誤 正 正
解説
- 正
- 誤:かぜ薬はウイルスの増殖を抑えたり、ウイルスを体内から除去するものではなく、咳や発熱などの諸症状の緩和を図る対症療法薬である。
- 正
- 正
正解 5
出題範囲のページ
問2 かぜ薬の配合成分とその配合目的の関係が正しいものはどれか。
【配合成分】 【配合目的】
- ブロメライン - 発熱を鎮め、痛みを和らげる
- ブロムヘキシン塩酸塩 - くしゃみや鼻汁を抑える
- ノスカピン - 咳を抑える
- メキタジン - 痰の切れを良くする
解説
- 誤:ブロメライン - 炎症による腫れを和らげる(抗炎症成分)
- 誤:ブロムヘキシン塩酸塩 - 痰の切れを良くする(去痰成分)
- 正
- 誤:メキタジン - くしゃみや鼻汁を抑える(抗ヒスタミン成分)
正解 3
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問3 かぜ薬の配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- エテンザミドは、15歳未満の小児で水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっているときは使用を避ける必要がある。
- グリチルリチン酸二カリウムの作用本体であるグリチルリチン酸を大量に摂取すると、偽アルドステロン症を生じるおそれがある。
- トラネキサム酸は、血液凝固異常のある人では出血傾向を悪化させるおそれがある。
- セミアルカリプロティナーゼには、フィブリノゲンを分解する作用はない。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c )
4( b,d ) 5( c,d )
解説
- 正
- 正
- 誤:トラネキサム酸は凝固した血液を溶解されにくくする働きがある。
- 誤:セミアルカリプロティナーゼには、タンパク質のフィブリノゲンやフィブリンを分解する作用があり、血液凝固異常や肝機能障害がある場合、出血傾向を悪化する場合がある。
正解 1
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問4 かぜ薬に配合される次の成分のうち、依存性を有するものの正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- ジヒドロコデインリン酸塩
- メチルエフェドリン塩酸塩
- コデインリン酸塩
- ブロモバレリル尿素
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 誤 誤
5 正 正 正 正
問5 かぜの症状緩和に用いられる漢方処方製剤に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
- 麻黄湯は、体力充実して、かぜのひきはじめで、寒気がして発熱、頭痛があり、咳が出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの感冒、鼻かぜ、気管支炎、鼻づまりに 適すとされる。
- 葛根湯は、体力中等度以上のものの感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛みに適すとされる。
- 小柴胡湯は、体力中等度で、ときに脇腹(腹)からみぞおちあたりにかけて苦しく、食欲不振や口の苦味があり、舌に白苔がつくものの食欲不振、吐きけ、胃炎、胃痛、胃 腸虚弱、疲労感、かぜの後期の諸症状に適すとされる。
- 柴胡桂枝湯は、体力中等度以上で、うすい水様の痰を伴う咳や鼻水が出るものの気管支炎、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症に適すとされる。
解説
- 正
- 正
- 正
- 誤:柴胡桂枝湯は体力中等度又はやや虚弱で、多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・吐きけなどのあるものの胃腸炎、かぜの中期から後期の症状に適す。
正解 4
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問6 解熱鎮痛薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 多くの解熱鎮痛薬には、体内におけるプロスタグランジンの産生を促す成分が配合されている。
- 解熱鎮痛薬の連用により頭痛が常態化することがあるので注意を要する。
- 解熱鎮痛薬とは、病気や外傷が原因で生じている発熱や痛みを緩和するために使用される医薬品の総称である。
- 通常、体温が38℃以下であればひきつけや著しい体力消耗等のおそれはなく、平熱になるまで解熱鎮痛薬を用いる必要はない。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問7 解熱鎮痛成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- アスピリンは、ピリン系の解熱鎮痛成分で、ライ症候群の発生が示唆されており、15歳未満の小児に対しては一般用医薬品として使用してはならない。
- アセトアミノフェンは、中枢作用によって解熱・鎮痛をもたらすほか、末梢における抗炎症作用が期待でき、内服薬のほか、専ら小児の解熱に用いる坐薬もある。
- イブプロフェンは、胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎又はクローン氏病の既往歴がある人では、それら疾患の再発を招くおそれがある。
- 「アスピリン喘息」は、アスピリン特有の副作用ではなく、他の解熱鎮痛成分でも生じる可能性がある。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c )
4( b,d ) 5( c,d )
解説
- 誤:アスピリンは、サリチル酸系の解熱鎮痛成分で、ライ症候群の発生が示唆されており、15歳未満の小児に対しては一般用医薬品として使用してはならない。
- 誤:アセトアミノフェンは末梢における抗炎症作用は期待できない。
- 正
- 正
正解 5
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問8 眠気を促す薬とその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬は、慢性的に不眠症状がある人を対象とするものであり、一時的な睡眠障害の緩和に用いられるものではない。
- ブロモバレリル尿素は胎児に障害を引き起こす可能性があるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用を避けるべきである。
- 飲酒とともにジフェンヒドラミン塩酸塩を含む催眠鎮静薬を服用すると、その薬効や副作用が増強するおそれがあるため、服用時には飲酒をさける必要がある。
a b c
1 正 誤 正
2 誤 正 正
3 誤 正 誤
4 正 誤 誤
5 正 正 正
解説
- 誤:抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬は、睡眠改善薬として一時的な睡眠障害の緩和に用いられるものであり、慢性的に不眠症状を対象とするものではない。
- 正
- 正
正解 2
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問9 カフェイン及びカフェインを含む医薬品に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 脳に強い興奮状態を引き起こし、長期的に眠気や倦怠感(だるさ)を抑える効果がある。
- 腎臓におけるカリウムイオンの再吸収抑制作用があり、尿量の増加(利尿)をもたらす。
- 胃液分泌亢進作用があり、副作用として胃腸障害(食欲不振、悪心・嘔吐)が現れることがある。
- 眠気防止薬におけるカフェインの1回摂取量はカフェインとして200mg、1日摂取量はカフェインとして500mgが上限とされている。
1( a,b ) 2( a,c ) 3( b,c )
4( b,d ) 5( c,d )
解説
- 誤:カフェインは、脳に軽い興奮状態を引き起こし、一時的に眠気、倦怠感を抑える効果がある。
- 誤:腎臓におけるナトリウムイオン(同時に水分)の再吸収抑制による尿量の増加(利尿)をもたらす。
- 正
- 正
正解 5
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問10 鎮暈薬(乗物酔い防止薬)の配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用の発現が早く、持続時間が短い。
- プロメタジンを含む成分については、外国において、乳児突然死症候群や乳児睡眠時無呼吸発作のような致命的な呼吸抑制を生じたとの報告がある。
- スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、乗物酔い防止に古くから用いられている抗コリン成分で、肝臓での代謝が緩やかなため、抗ヒスタミン成分と比べて作用の持続時間は 長い。
- ジフェニドール塩酸塩は、排尿困難の症状がある人や緑内障の診断を受けた人では、その症状を悪化させるおそれがある。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 正
5 正 正 誤 誤
解説
- 誤:メクリジン塩酸塩に関しては、他の抗ヒスタミン成分と比べ作用発現が遅く持続時間が長い。
- 正
- 誤:スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、肝臓で速やかに代謝されるため、抗ヒスタミン成分等と比べて作用の持続時間は短い。
- 正
正解 3
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2019年 鳥取 島根 岡山 広島 山口の過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 21~30 | 31~40 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 1~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 41~50 | 51~60 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 41~50 | 51~60 |