2019年(R01)【奈良】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
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第5章 医薬品の適正使用と安全対策 問111~120
問111 一般用医薬品の安全対策に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
- プソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)は、鼻みず、鼻づまり等の症状の緩和を目的として、鼻炎用内服薬、鎮咳去痰薬、かぜ薬等に配合されていたが、出血性脳卒中の発生リスクとの関連性が高いことから塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)等への切り替えが行われた。
- 小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告されたことから、1994年1月、小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂が行われた。
- 一般用かぜ薬の使用上の注意においては、「まれに間質性肺炎の重篤な症状が起きることがあり、その症状は、かぜの諸症状と区別が難しいため、症状が悪化した場合には服用を中止して医師の診療を受ける」旨の注意喚起が行われている。
- アンプル剤は、他の剤形(錠剤、散剤等)に比べて吸収が遅く、血中濃度がゆっくりと高値に達するため、通常用量でも副作用を生じやすいことが確認されたことから、1965年、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収が要請された。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 正
3 誤 正 正 誤
4 正 正 正 誤
5 正 正 誤 正
解説
- 誤:塩酸フェニルプロパノールアミンは出血性脳卒中の発生リスクとの関連性が高いことからプソイドエフェドリン塩酸塩等への切り替えが行われた。
- 正
- 正
- 誤:アンプル剤は、他の剤形(錠剤、散剤等)に比べて吸収が速く、血中濃度が急速に高値に達するため、通常用量でも副作用を生じやすいことが確認された。
正解 3
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問112 医薬品の適正使用及びそのための啓発活動に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
- 医薬品の持つ特質及びその使用・取扱い等について正しい知識を広く生活者に浸透させることにより、保健衛生の維持向上に貢献することを目的とし、毎年10月17日~23日の1週間を「薬と健康の週間」として、国、自治体、関係団体等による広報活動やイベント等が実施されている。
- 「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止を一層推進するため、毎年6月20日~7月19日までの1ヶ月間、国、自治体、関係団体等により、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動が実施されている。
- 医薬品の適正使用の重要性等に関しては、認識や理解が必ずしも十分とはいえない小中学生には積極的に啓発すべきではない。
- 薬物乱用は、社会的な弊害は生じないが、乱用者自身の健康を害する。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 正 誤 誤
4 誤 誤 誤 正
5 正 正 誤 正
解説
- 正
- 正
- 誤:医薬品の適正使用の重要性等に関して、小中学生のうちからの啓発が重要である。
- 誤:薬物乱用は自身の健康のほか、社会的弊害を生じるおそれが大きいものである。
正解 3
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問113 次のうち、一般用医薬品の添付文書における使用上の注意の記載に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。
- アセトアミノフェンが配合された医薬品は、徐脈又は頻脈を引き起こし、心臓病の症状を悪化させるおそれがあるため、「心臓病の診断を受けた人」は服用しないこととされている。
- アミノ安息香酸エチルが配合された外用痔疾用薬は、肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病を悪化させるおそれがあるため、「糖尿病の診断を受けた人」は使用しないこととされている。
- スコポラミン臭化水素酸塩水和物が配合された医薬品は、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、「6歳未満の小児」は服用しないこととされている。
- フェルビナクが配合された外用鎮痛消炎薬は、喘息発作を誘発するおそれがあるため、「ぜんそくを起こしたことがある人」は使用しないこととされている。
解説
- 誤:アセトアミノフェンが配合された医薬品は心臓に負担をかけ、心臓病を悪化させるおそれがあるため、「心臓病の診断を受けた人」は相談することとされている。
- 誤:アミノ安息香酸エチルではなく、プソイドエフェドリン塩酸塩の説明文である。
- 誤:スコポラミン臭化水素酸塩水和物ではなく、アミノ安息香酸エチルの説明文である。
- 正
正解 4
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問114 一般用医薬品の添付文書の「してはいけないこと」の項目中に、「次の診断を受けた人」と記載される基礎疾患等と主な成分・薬効群の組み合わせについて、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
<診断された基礎疾患等> <主な成分・薬効群>
- 糖尿病 ― プソイドエフェドリン塩酸塩
- 透析療法を受けている人 ― スクラルファート
- 口の中に傷やひどいただれのある人 ― ビサコジル
- 胃潰瘍 ― 芍薬甘草湯
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 正
- 正
- 誤:口の中に傷やひどいただれのある人 ―クロルヘキシジングルコン酸塩が配合された製剤 (口腔内への適応を有する場合)
- 誤:胃潰瘍 ― カフェインを主薬とする眠気防止薬
正解 1
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問115 一般用医薬品の添付文書の「次の人は使用(服用)しないこと」に記載される主な成分とその対象者の組み合わせについて、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
<主な成分> <対象者>
- リドカイン ― ぜんそくを起こしたことがある人
- サリチル酸ナトリウム ― 15歳未満の小児
- メキタジン ― 高血圧の人
- タンニン酸アルブミン ― 牛乳によるアレルギー症状を起こしたことがある人
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 誤:リドカイン ― 本剤によるアレルギー症状を起こしたことがある人
- 正
- 誤:メキタジン ― 本剤によるアレルギー症状を起こしたことがある人
- 正
正解 3
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問116 一般用医薬品の添付文書の「本剤を使用している間は、次の医薬品を使用しないこと」の項目中に、「他の瀉下薬(下剤)」と記載される主な成分・薬効群として、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 七物降下湯
- 防風通聖散
- 当帰芍薬散
- 大柴胡湯
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
設問に該当する医薬品は下記薬剤である。
茵蔯蒿湯、大黄甘草湯、大黄牡丹皮湯、麻子仁丸、桃核承気湯、防風通聖散、三黄瀉心湯、大柴胡湯、乙字湯(ダイオウを含む場合)、瀉下成分が配合された駆虫薬
- 誤
- 正
- 誤
- 正
正解 3
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問117 一般用医薬品の添付文書の「相談すること」として記載される主な成分とその対象者の組み合わせについて、誤っているものを1つ選びなさい。
<主な成分> <対象者>
- サリチルアミド ― 発熱している小児、けいれんを起こしたことがある小児
- コデインリン酸塩 ― 妊婦又は妊娠していると思われる人
- ジプロフィリン ― てんかんの診断を受けた人
- ロペラミド塩酸塩 ― 便秘を避けなければいけない肛門疾患がある人
解説
- 誤:サリチルアミド ― 水痘(水ぼうそう)もしくはインフルエンザにかかっている又はその疑いのある乳・幼・小児(15歳 未満)
- 正
- 正
- 正
正解 1
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問118 次の医薬品成分のうち、一般用医薬品の添付文書の「相談すること」の項目中に、「モノアミン酸化酵素阻害剤(セレギリン塩酸塩等)で治療を受けている人」と記載されているものを1つ選びなさい。
- フェルビナク
- アルジオキサ
- トリメトキノール塩酸塩水和物
- ピコスルファートナトリウム
- プソイドエフェドリン塩酸塩
解説
- 誤
- 誤
- 誤
- 誤
- 正:プソイドエフェドリン塩酸塩はモノアミン酸化酵素阻害剤との相互作用によっ て、血圧を上昇させるおそれがある。
正解 5
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問119 次の医薬品のうち、医薬品副作用被害救済制度の対象となるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
- 無承認無許可医薬品
- 殺菌消毒剤(人体に直接使用するもの)
- 殺虫剤・殺鼠剤
- 日本薬局方精製水
解説
- 誤
- 正:人体に直接使用する殺菌消毒剤は対象となる。
- 誤
- 誤
救済制度の対象とならない医薬品
- 要指導医薬品、一般用医薬品では、殺虫剤・殺鼠剤、殺菌消毒剤(人体に直接使用するものを除く)、一般用検査薬、一部の日局収載医薬品(精製水、ワセリン等)
- 製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合
- 無承認無許可医薬品(個人輸入医薬品も含む)
正解 2
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問120 医薬品PLセンターに関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
- 独立行政法人医薬品医療機器総合機構により、平成7年7月の製造物責任法の施行と同時に開設された。
- 消費者が、医薬品又は医薬部外品に関する苦情(健康被害以外の損害も含まれる)について製造販売元の企業と交渉するに当たって、公平・中立な立場で申立ての相談を受け付けている。
- 医薬品PLセンターは、裁判において迅速な解決に導くことを目的としている。
- 医薬品副作用被害救済制度の対象となるケースのうち、製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合には、医薬品PLセンターへの相談が推奨される。
a b c d
1 誤 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤
解説
- 誤:日本製薬団体連合会により、平成7年7月の製造物責任法の施行と同時に開設された。
- 正
- 誤:医薬品PLセンターは、裁判によらない迅速な解決に導くことを目的としている。
- 誤:医薬品副作用被害救済制度の対象とならないケースのうち、製品不良など、製薬企業に損害賠償責任がある場合には、医薬品PLセンターへの相談が推奨される。
正解 3
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2019年 奈良の過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 21~30 | 31~40 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 61~70 | 71~80 | 81~90 | 91~100 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 41~50 | 51~60 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 101~110 | 111~120 |
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