3章:主な医薬品とその作用

第3章-24日目:ⅩⅤ-① 消毒薬

更新日:

登録販売者試験の解説とポイントを過去問題にフォーカスして記載していきます。

厚生労働省の試験問題作成の手引きを基に分かり易い内容に変えて解説しています。

過去問題から作成したポイントテストもありますので、
是非解いて見てくださいね。

独学で学ばれている方も含め問題なく解けることが実感できるかと思います。

 

今回は第3章の ⅩⅤ-① 公衆衛生用薬の消毒薬から続きをしていきます。
毎年1~2問は出題されていますので、確実に取りにいきましょう。

 

また第3章全体のポイントについては、第3章-1日目:Ⅰ-①:かぜ薬をご覧ください。

(所要時間 14分)

 

目次

ⅩⅤ 公衆衛生用薬

1 消毒薬

 

1 消毒薬

1)感染症の防止と消毒薬

感染症は、病原性のある細菌、寄生虫やウイルスなどが体に侵入することで起こる反応です。

日常生活で問題となるのは、飛沫感染や経口感染するものが多い。

経口感染による食中毒は一般に、夏は細菌、冬はウイルスによる食中毒が発生することが多い。

通常は、石鹸での手洗いや、器具等については煮沸消毒等で防止が可能だが、集団感染の防止には消毒薬を用いた処置を行うことが有効とされる。 

殺菌・消毒:

微生物の数を減らす処置

滅菌:

すべての微生物を殺滅・除去すること

消毒薬の効果は、種類や温度、微生物の種類等で異なり、生息条件が整えば消毒薬中で生存・増殖する微生物もいる。

 

ポイントテスト1

下記問題を正誤で答えよ(回答は下)

(1)殺菌・消毒は物質中のすべての微生物を殺滅又は除去することである。 

(2)消毒薬が微生物を死滅させる仕組み及び効果は、殺菌消毒成分の種類、濃度、温度、時間、消毒対象物の汚染度、微生物の種類や状態によって異なる。

(3)消毒薬の溶液中で生存、増殖する微生物はいない。

 

 

回答と解説
ポイントテスト1
(1)×:殺菌・消毒は数を減らします。
(2)〇
(3)×:条件があえば、生存・増殖します。

 

 

2)代表的な殺菌消毒成分、取扱い上の注意等 

(a) 手指・皮膚、器具等の殺菌・消毒に用いられる成分 

手指・皮膚の殺菌・消毒を目的とする消毒薬のうち、一定の規格内の製品については、医薬部外品として認められている。

器具等の殺菌・消毒を併せて目的とする製品については、医薬品としてのみ製造販売されている。 

  • クレゾール石鹸液
  • エタノール
  • イソプロパノール
  • クロルヘキシジングルコン酸塩

 

① クレゾール石鹸液

結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない

刺激性が強いため、原液が直接皮膚に付着しないようにする必要がある。

 

② エタノール、イソプロパノール 

アルコール分が微生物のタンパク質を変性させ、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対する殺菌消毒作用を示す。

ただし、イソプロパノールでは、ウイルスに対する不活性効果はエタノールよりも低い。 

刺激性、揮発性がある。

脱脂により肌荒れを起こすため、皮膚への繰り返して使用は避ける。

 

③ クロルヘキシジングルコン酸塩 

一般細菌類、真菌類に対して広い殺菌消毒作用を示すが、結核菌やウイルスに対する効果はない。

詳しくは、皮膚の殺菌消毒の項を参照

 

 

(b) 専ら器具、設備等の殺菌・消毒に用いられる成分 

塩素系殺菌消毒成分:

  • 次亜塩素酸ナトリウム
  • サラシ粉

有機塩素系殺菌消毒成分:

  • ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム
  • トリクロルイソシアヌル酸

 

① 塩素系殺菌消毒成分 

次亜塩素酸ナトリウム、サラシ粉

強い酸化力により一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示す。

 

注意点

  • 皮膚刺激性が強いため、人体には用いられない。 

  • 漂白作用があり、毛、絹、ナイロン等への使用は避ける。

  • 金属腐食性とプラスチックやゴムを劣化させる作用がある。

  • 酸性の洗剤・洗浄剤と反応して有毒な塩素ガスが発生する。

 

② 有機塩素系殺菌消毒成分 

ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロルイソシアヌル酸

塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられており、プール等の大型設備の殺菌・消毒に用いられる。

 

ページ内薬剤一覧

殺菌・消毒
適応部位 成分名 適用範囲 備考
一般細菌 結核菌 真菌 ウイルス
手指・皮膚、器具 クレゾール石鹸液 ×(一部〇) 刺激性が強いため、原液が直接皮膚に付着しないようにする必要がある。
エタノール イソプロパノールは、ウイルスに対する不活性効果はエタノールよりも低い。
刺激性、揮発性である。
イソプロパノール
クロルヘキシジングルコン酸塩 × ×  
器具、設備 次亜塩素酸ナトリウム 塩素系殺菌消毒成分
皮膚刺激性、 漂白作用、金属腐食性あり
酸性の洗剤と反応して有毒な塩素ガスが発生する。
サラシ粉
ジクロルイソシアヌル酸ナトリウム 有機塩素系殺菌消毒成分
プール等の大型設備の殺菌・消毒に用いられる。
トリクロルイソシアヌル酸

 

ポイントテスト2

下記問題を正誤で答えよ(回答は下)

(1)エタノールのウイルスに対する不活性効果は、イソプロパノールよりも低い。

(2)次亜塩素酸ナトリウムは、強い酸化力により一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示す。

(3)クレゾール石鹸液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示す。

(4)サラシ粉は、漂白作用があり、毛、絹、ナイロン、アセテート、ポリウレタン、色・ 柄物等には使用を避ける必要がある。

(5)ジクロルイソシアヌル酸ナトリウムは、塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられており、プール等の大型設備の殺菌・消毒に用いられることが多い。

 

 

回答と解説
ポイントテスト2
(1)×:イソプロパノールの方がウイルスに対する不活効果が低い
(2)〇
(3)〇
(4)〇
(5)〇

 

 

3)誤用・事故等による中毒への対処

基本的に応急処置の後は、すみやかに医療機関に受診する必要である。

(a) 誤って飲み込んだ場合 

通常は多量の牛乳を飲ませるが、手元にないときはまず水を飲ませる。

中毒物質の消化管からの吸収を遅らせ、粘膜を保護するために誤飲してから数分以内に行う。

 
(b) 誤って目に入った場合 

流水で十分に(15分間以上)洗眼する。目に障害を起こすことがないよう流水は弱めにする。

酸をアルカリで中和したり、アルカリを酸で中和するといった処置は、状態が悪化するおそれがあるため適切でない。

 
(c) 誤って皮膚に付着した場合

流水をかけながら着衣を取り、石鹸を用いて流水で皮膚を十分に(15分間以上)水洗する。

目に入った場合と同様、中和剤は用いない。 

 
(d) 誤って吸入した場合 

意識がない場合は新鮮な空気の所へ運び出し、人工呼吸などをする。 

 

ポイントテスト3

下記問題を正誤で答えよ(回答は下)

(1)消毒薬を誤って飲み込んだ場合、一般的な家庭における応急処置として、通常は多量の牛乳などを飲ませるが、手元に何もないときはまず水を飲ませる。

(2)消毒薬が誤って目に入った場合の応急処置として、まずは、酸であればアルカリで、アルカリであれば酸で中和することが適切である。

 

 

回答と解説
ポイントテスト3
(1)〇
(2)×:中和する行為は逆に症状を悪化させる恐れがあります。

 

今回は公衆衛生用薬の消毒薬についてでした。

皮膚の消毒の項も確認しながら、進めていきましょう。

大枠を掴んでいきましょう。

お疲れさまでした。

 

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