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3章:主な医薬品とその作用

第3章-15日目:Ⅷ 点鼻薬

点鼻薬

登録販売者試験の解説とポイントを過去問題にフォーカスして記載していきます。

厚生労働省の試験問題作成の手引きを基に分かり易い内容に変えて解説しています。

過去問題から作成したポイントテストもありますので、
是非解いて見てくださいね。

独学で学ばれている方も含め問題なく解けることが実感できるかと思います。

今回は第3章の Ⅷ 鼻炎用 点鼻薬 から続きをしていきます。毎年1問は出題されていますので、確実に取りにいきましょう。

また第3章全体のポイントについては、第3章-1日目:Ⅰ-①:かぜ薬をご覧ください。

 

 

Ⅷ 鼻に用いる薬

1)主な症状と薬剤の概要

急性鼻炎

鼻腔内に付着したウイルスや細菌が原因となって生じる鼻粘膜の炎症で、かぜの随伴症状として現れることが多いです。

アレルギー性鼻炎

アレルゲンに対する過敏反応による鼻粘膜の炎症で、花粉がアレルゲンである場合を「花粉症」とも呼びます。

副鼻腔炎

鼻粘膜の炎症が副鼻腔にも及んだもので、慢性のものは一般に「蓄膿症」と呼ばれます。 

鼻炎用点鼻薬

鼻づまり、鼻汁、くしゃみ、頭重の緩和を目的として、鼻腔内に適用される外用液剤です。

鼻炎用内服薬との違いは、アドレナリン作動成分が主体となり局所的なことです。

【スプレー式鼻炎用点鼻薬に関する一般的な注意事項】
  • 噴霧後に鼻汁とともに逆流する場合があるので、使用前に鼻をよくかんでおく
  • 汚染を防ぐため、鼻には直接触れないようにするほか、接した部分は清潔なティッシュペーパー等で拭き、必ずキャップを閉め清潔に保つ
  • 他人と点鼻薬を共有しない

ポイントテスト1

下記問題を正誤で答えよ(回答は下)

(1) 急性鼻炎は、鼻腔内に付着したウイルスや細菌が原因となって生じる鼻粘膜の炎症で、かぜの随伴症状として現れることが多い。 

(2)鼻炎用点鼻薬は、鼻づまりや鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ、頭重(頭が重い)の緩和を目的として、鼻腔内に適用される内用液剤である。 

(3)スプレー式鼻炎用点鼻薬を使用する前に鼻をかむと、効果が薄くなる。 

 

 

回答と解説
ポイントテスト1
(1)〇
(2)×:内用液剤ではなく、外用液剤
(3)×:使用前に鼻をかんでおく。

 

 

2)代表的な配合成分、主な副作用 

(a) アドレナリン作動成分 

  • ナファゾリン塩酸塩
  • フェニレフリン塩酸塩
  • テトラヒドロゾリン塩酸塩

交感神経系刺激して鼻粘膜の血管を収縮させることにより、鼻粘膜の充血腫れを和らげます。

使用上の注意点
  • 過度に使用されると鼻粘膜の血管が反応しなくなり、逆に血管が拡張して二次充血を招き、鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすい。
  • 点鼻薬は局所(鼻腔内)に適用されるが、鼻粘膜の血管から吸収され、全身的な影響を生じることがある。

 

(b) 抗ヒスタミン成分 

  • クロルフェニラミンマレイン酸塩
  • ケトチフェンフマル酸塩

アレルギー性鼻炎のほか、急性鼻炎の場合も、鼻粘膜が刺激に対して敏感になることから、肥満細胞からヒスタミンが遊離してくしゃみや鼻汁などの症状を生じやすくなります。

抗ヒスタミン成分はヒスタミンの働きを抑えることにより、くしゃみ、鼻汁などの症状を緩和します。

 

(c) ヒスタミンの遊離を抑える成分(抗アレルギー成分) 

  • クロモグリク酸ナトリウム

肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用を示し、花粉などによる鼻アレルギー症状緩和します。
通常、抗ヒスタミン成分と組み合わせて配合されます。 

抗ヒスタミン成分はヒスタミンの受容体をブロックすることで、ヒスタミンの働きを抑えます。
クロモグリク酸ナトリウムは肥満細胞からヒスタミンが遊離するのを防ぎます。

使用時の注意点
  • アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎に対しては無効。
  • まれに重篤な副作用としてショックを生じることや、その他の副作用として、鼻出血や頭痛が現れることがある。 

 

(d) 局所麻酔成分 

  • リドカイン
  • リドカイン塩酸塩

鼻粘膜の過敏性や痛み痒みを抑えます。

 

(e) 殺菌消毒成分 

  • ベンザルコニウム塩化物
  • ベンゼトニウム塩化物
  • セチルピリジニウム塩化物

鼻粘膜を清潔に保ち、細菌による二次感染を防止します。

いずれも陽性界面活性成分で、黄色ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌などの細菌やカンジダ等の真菌類に対する殺菌消毒作用を示します。
結核菌ウイルスには効果がありません。

 

(f) 抗炎症成分

  • グリチルリチン酸二カリウム

鼻粘膜の炎症を和らげます。

 

ポイントテスト2

下記問題を正誤で答えよ(回答は下)

(1) アドレナリン作動成分が配合された点鼻薬は、局所(鼻腔内)に適用されるものであるため、 全身的な影響は生じない。 

(2)クロモグリク酸ナトリウムは、アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎に対して有効である。

(3) 鼻粘膜の過敏性や痒みを抑えることを目的として、局所麻酔成分が配合されている場合がある。

(4)ベンザルコニウム塩化物は、陽性界面活性成分で、黄色ブドウ球菌、結核菌、溶血性連鎖球菌、ウイルス等に対する殺菌消毒作用を目的として用いられる。  

 

 

回答と解説
ポイントテスト2
(1)×:鼻粘膜の血管から吸収され全身に影響を生じることがある。
(2)×:アレルギー性でない鼻炎、副鼻腔炎に対しては無効。
(3)〇
(4)×:結核菌、ウイルスには無効。

 

 

3)受診勧奨 

 一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬の対応範囲は、急性・アレルギー性の鼻炎及びそれに伴う副鼻腔炎であり、蓄膿症など慢性のものは対象ではありません。

アドレナリン作動成分のように、鼻以外の器官や臓器に影響を及ぼすおそれがあるため、長期連用は避ける必要があります。

かぜ症候群などに伴う鼻炎症状の場合、鼻炎が続くことで副鼻腔炎や中耳炎などにつながる場合があるため、そのような症状の徴候に対しても注意を促す必要があります。

また鼻粘膜が腫れてポリープ(鼻茸はなたけ)となっている場合や中耳炎には、医療機関における治療が必要です。

 

ポイントテスト3

下記問題を正誤で答えよ(回答は下)

(1)一般用医薬品の鼻炎用点鼻薬の適応症には、急性又はアレルギー性の鼻炎及びそれに伴う副鼻腔炎に加え、蓄膿症などの慢性のものも含まれる。 

(2)鼻粘膜が腫れてポリープ(鼻茸)となっている場合には、一般用医薬品のスプレー式鼻炎用点鼻薬の使用が適当である。

 

 

回答と解説
ポイントテスト3
(1)×:慢性的なものは適用範囲外。
(2)×:ポリープができている場合は医療機関の受診が必要。

 

 

ページ内の薬剤一覧

鼻炎用点鼻薬
分類 成分名 作用
アドレナリン作動成分  ナファゾリン塩酸塩 交感神経系を刺激して鼻粘膜の血管を収縮させ、鼻粘膜の充血や腫れを和らげる
フェニレフリン塩酸塩
テトラヒドロゾリン塩酸塩
抗ヒスタミン成分 クロルフェニラミンマレイン酸塩 ヒスタミンの働きを抑えることにより、くしゃみ、鼻汁等の症状の緩和する
ケトチフェンフマル酸塩
ヒスタミンの遊離を抑える成分 クロモグリク酸ナトリウム ヒスタミンの遊離を抑え、鼻アレルギー症状を緩和する
局所麻酔成分  リドカイン、リドカイン塩酸塩 鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑える
殺菌消毒成分  ベンザルコニウム塩化物 鼻粘膜を清潔に保ち、細菌による二次感染を防止する。

結核菌やウイルスには効果がない。

ベンゼトニウム塩化物
セチルピリジニウム塩化物
抗炎症成分 グリチルリチン酸二カリウム 鼻粘膜の炎症を和らげる。

今回は鼻炎用点鼻薬についてでした。医薬品が多く登場しますが、まずは読み流す形で結構です。大枠を掴んでいきましょう。お疲れさまでした。

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