2019年【茨城 栃木 群馬 新潟 山梨 長野】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
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第2章 人体の働きと医薬品 問51~60
問51 筋組織に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 筋組織は、その機能や形態によって、骨格筋、平滑筋、心筋に分類される。
- 平滑筋は、筋繊維に横縞模様(横紋)があり、強い収縮力と持久力を兼ね備えている。
- 平滑筋は随意筋であるが、心筋は不随意筋である。
- 不随意筋は体性神経系で支配されるのに対して、随意筋は自律神経系に支配されている。
解説
- 正
- 誤:平滑筋は横縞模様がなく、比較的弱い力で持続的に収縮する特徴がある。
- 誤:平滑筋、心筋ともに不随意筋である。
- 誤:不随意筋は自律神経系で支配されるのに対して、随意筋は体性神経系に支配されている。
正解 1
出題範囲のページ
問52 中枢神経系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 視床下部には、呼吸を調節する呼吸中枢がある。
- 脳において、酸素の消費量は全身の約20%と多いが、ブドウ糖の消費量は全身の約5%と少ない。
- 脳の血管は、末梢の血管に比べて物質の透過に関する選択性が低く、タンパク質などの大分子も血液中から脳の組織へ移行しやすい。
- 脳は脊髄と、延髄(後頭部と頸部の境目あたりに位置する)でつながっている。
a b c d
1 誤 正 誤 誤
2 誤 誤 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 正 誤 誤 正
5 誤 正 正 誤
解説
- 誤:延髄には、心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢等がある。
- 誤:脳におけるブドウ糖の消費量は全身の約25%と多い。
- 誤:脳の血管は末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子や小分子でもイオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくい。
- 正
正解 2
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問53 医薬品の代謝及び排泄に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 最近の研究により、小腸などの消化管粘膜や腎臓にも、かなり強い代謝活性があることが明らかにされている。
- 消化管で吸収される有効成分を含む医薬品を経口投与した場合、肝機能が低下した人では、正常な人に比べて全身循環に到達する有効成分の量がより少なくなり、効き目が現れにくくなる。
- 腎機能が低下した人では、正常な人に比べて有効成分の尿中への排泄が早まるため、医薬品の効き目が十分に現れず、副作用も生じにくい。
- 多くの有効成分は、血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、その複合体は腎臓で濾過されないため、有効成分が長く循環血液中に留まることとなり、作用が持続する原因となる。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 誤
解説
- 正
- 誤:消化管で吸収される有効成分を含む医薬品を経口投与した場合、肝機能が低下した人では、正常な人に比べて全身循環に到達する有効成分の量がより多くなり、効き目が過剰に現れたり、副作用を生じやすくなります。。
- 誤:腎機能が低下すると尿中への排泄が遅れ、血中濃度が下がりにくく、医薬品の効き目が過剰に現れたり、副作用を生じやすくなったりする。
- 正
正解 1
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問54 薬の体内での働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 医薬品が摂取された後、成分が吸収されるにつれてその血中濃度は上昇し、ある最小有効濃度(閾値)を超えたときに生体の反応としての薬効が現れる。
- 循環血液中に移行した有効成分は、血流によって全身の組織・器官へ運ばれて作用する。
- 医薬品を十分な間隔をあけずに追加摂取して血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなり、有害な作用(副作用や毒性)も現れにくくなる。
- 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、 最小有効濃度未満の濃度域と、毒性が現れる濃度域の間の範囲に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められている。
a b c d
1 誤 誤 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 正 正 正
4 正 誤 正 誤
5 正 正 誤 正
問55 医薬品の剤形及び適切な使用方法に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはど れか。
- チュアブル錠は、水なしで服用するとゼラチンが喉や食道に貼り付くことがあるため、必ず適切な量の水(又はぬるま湯)とともに服用する。
- 一般的には、適用する部位の状態に応じて、適用部位を水から遮断したい場合にはクリーム剤を用い、患部が乾燥していたり患部を水で洗い流したい場合等には軟膏剤を用いることが多い。
- 顆粒剤は、粒の表面がコーティングされているものもあるので、噛み砕かずに水などで食道に流し込む。
- 貼付剤は、皮膚に貼り付けて用いる剤形であり、薬効の持続が期待できる反面、適用部位にかぶれなどを起こす場合がある。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 誤:チュアブル錠は口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用する剤形で、水なしでも服用できる。
- 誤:適用部位を水から遮断したい場合には軟膏剤を用い、患部が乾燥していたり患部を水で洗い流したい場合等にはクリーム剤を用いることが多い。
- 正
- 正
正解 4
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問56 医薬品の副作用として現れる皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死融解症に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 皮膚粘膜眼症候群が発症する可能性がある医薬品の種類は少なく、発症の予測は容易である。
- 中毒性表皮壊死融解症は、スティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれる。
- いずれも、一旦発症すると、多臓器障害の合併症等により致命的な転帰をたどることがある。
- いずれも、原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多いが、1ヶ月以上経ってから起こることもある。
a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 誤
3 正 正 正 誤
4 誤 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正
解説
- 誤:皮膚粘膜眼症候群は発症機序の詳細は不明であり、発症の可能性がある医薬品の種類も多いため発症の予測は困難である。
- 誤:中毒性表皮壊死融解症は、ライエル症候群とも呼ばれる。
- 正
- 正
正解 1
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問57 医薬品の副作用として現れる肝機能障害に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 医薬品により生じる肝機能障害は、有効成分又はその代謝物の直接的肝毒性が原因で起きる中毒性のものに限定される。
- 軽度の肝障害の場合、健康診断等の血液検査(肝機能検査値の悪化)で初めて判明することが多い。
- 黄疸とは、ビリルビン(黄色色素)が胆汁中へ排出されたことにより生じる、皮膚や白眼が黄色くなる病態である。
- 肝機能障害が疑われるにも関わらず、漫然と原因と考えられる医薬品を使用し続けると、肝不全を生じ、死に至ることもある。
1(a、c) 2(a、d) 3(b、c)
4(b、d) 5(c、d)
解説
- 誤:薬品により生じる肝機能障害は、中毒性のものと、抗原抗体反応が原因で起きるアレルギー性のものに大別される。
- 正
- 誤:黄疸とはビリルビンが胆汁中へ排出されず血液中に滞留することにより生じる。
- 正
正解 4
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問58 医薬品の副作用として現れる偽アルドステロン症に関する次の記述の正誤について、 正しい組合せはどれか。
- 医薬品と食品との間の相互作用によって起きることがある。
- 副腎皮質からのアルドステロン分泌が増加することにより生じる。
- 主な症状として、血圧上昇、手足のしびれ、喉の渇き、吐きけ・嘔吐等がある。
- 体内にカリウムが貯留し、体からナトリウムが失われることによって生じる病態である。
a b c d
1 正 正 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 誤 誤 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 誤
解説
- 正
- 誤:偽アルドステロン症では副腎皮質からのアルドステロン分泌は増加していない。
- 正
- 誤:体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、体からカリウムが失われる。
正解 4
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問59 呼吸器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せは どれか。
- 間質性肺炎は、一般的に、原因となる医薬品の使用後、短時間(1時間以内)で起きることが多い。
- 医薬品で喘息発作を起こしたことがある人は、同種の医薬品の使用を避ける必要がある。
- 間質性肺炎は、気管支又は肺胞が炎症を生じたものである。
- 喘息は、内服薬で誘発され、坐薬や外用薬で誘発されることはない。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 正 誤 誤
3 正 正 正 誤
4 誤 正 正 正
解説
- 誤:間質性肺炎は医薬品の使用開始から1~2週間程度で起きることが多い。
- 正
- 誤:間質性肺炎は肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織(間質)が炎症を起こしたものである。
- 誤:喘息は内服薬のほか、坐薬や外用薬でも誘発されることがある。
正解 2
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問60 皮膚に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 接触皮膚炎は、医薬品が触れた皮膚の部分にのみ生じ、正常な皮膚との境界がはっきりしている。
- 接触皮膚炎は、原因と考えられる医薬品の使用を中止することで、通常1週間程度で症状は治まり、再びその医薬品に触れても発症しない。
- 光線過敏症は、医薬品が触れた部分にのみ現れ、全身へ広がって重篤化することはない。
- 薬疹は、それまで薬疹を経験したことがない人であっても、暴飲暴食や肉体疲労が誘因となって現れることがある。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 正
5 正 誤 誤 正
解説
- 正
- 誤:接触性皮膚炎は原因となった医薬品に再び触れると再発する。
- 誤:光線過敏症は医薬品が触れた部分だけでなく、全身へ広がって重篤化する場合がある。
- 正
正解 5
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2019年 茨城 栃木 群馬 新潟 山梨 長野の登録販売者試験 過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 21~30 | 31~40 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 41~50 | 51~60 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 61~70 | 71~80 | 81~90 | 91~100 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 1~10 | 11~20 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 101~110 | 111~120 |