問11 中枢神経系に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。
- 脳の下部には、自律神経系、ホルモン分泌等の様々な調節機能を担っている部位(視床下部など)がある。
- 脳内には多くの血管が通っており、脳の血管は末梢に比べて物質の透過に関する選択性が低い。
- タンパク質などの大分子や小分子でもイオン化した物質は、血液中から脳の組織へ移行しにくい。
- 脳は、延髄を介して脊髄とつながっている。
問12 末梢神経系に関する記述について、( )に入れるべき字句の正しい組合せを下欄から選びなさい。
交感神経系の節後線維の末端からは神経伝達物質として( a )が、副交感神経の節後線維の末端からは( b )が放出される。ただし、汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的に( b )が伝達物質として放出される。 副交感神経が活発になっているときは、瞳孔は( c )し、血圧は( d )する。
下欄
a b c d
1 ノルアドレナリン アセチルコリン 散大 上昇
2 アセチルコリン ノルアドレナリン 収縮 降下
3 ノルアドレナリン アセチルコリン 散大 降下
4 アセチルコリン ノルアドレナリン 収縮 上昇
5 ノルアドレナリン アセチルコリン 収縮 降下
問13 医薬品の吸収と代謝に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 坐剤は、直腸内で溶解させ、薄い直腸内壁の粘膜から有効成分を吸収させるものであるため、内服の場合よりも全身作用が現れるのが遅い。
- 抗狭心症薬のニトログリセリンには、有効成分が口腔粘膜から吸収されて全身作用を現すものがある。
- 一般に、消化管からの吸収は、医薬品成分の濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象ではなく、消化管が積極的に医薬品を取り込む現象である。
- 点鼻薬の成分は循環血液中に移行しやすく、また、初めに肝臓で代謝を受けることなく全身に分布するため、全身性の副作用を生じることがある。
下欄
a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 正 誤 正
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 正 誤
問14 薬の代謝、排泄に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 多くの有効成分は、血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、複合体を形成している有効成分の分子は、薬物代謝酵素の作用によって速やかに代謝される。
- 腎機能が低下した人は、正常の人よりも有効成分の尿中への排泄が遅れ、血中濃度が下がりにくい。
- 経口投与後、消化管で吸収され、血液中へ移行した有効成分は、全身循環に入った後に門脈を経て肝臓を通過する。
- 小腸などの消化管粘膜や腎臓には、医薬品の代謝活性がない。
下欄
a b c d
1 誤 正 誤 正
2 誤 正 誤 誤
3 誤 誤 正 誤
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 正 正
解説
- 誤:複合体を形成している有効成分の分子は、薬物代謝酵素の作用によって代謝されません
- 正
- 誤:吸収された有効成分は、門脈を経て肝臓を通過し全身循環へ送られます
- 誤:近の研究により消化管粘膜、腎臓にも代謝活性があることが明らかになりました
正解 2
出題範囲の解説ページ
問15 医薬品の剤形に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 経口液剤は、固形製剤よりも飲みやすく、服用後、消化管から比較的ゆるやかに吸収されるという特徴がある。
- 錠剤には、腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているものがある。
- チュアブル錠は、口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用する剤形であり、水なしでも服用できる。
- 外用局所に適用する剤形のうち、一般的に適用部位を水から遮断したい場合には、クリーム剤を用いる。
下欄
a b c d
1 誤 正 誤 正
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 誤 誤
問16 薬の体内での働きに関する記述について、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。
- 医薬品の有効成分の代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回ると、医薬品の有効成分の血中濃度は上昇する。
- 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、無効域と中毒域の間の範囲に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められているが、年齢や体格等による個人差は考慮されていない。
- 医薬品の有効成分の血中濃度が、ある最小有効濃度を超えたときに生体の反応として薬効が初めて現れる。
- 一度に大量の医薬品を摂取して血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなる。
下欄
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
問17 皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死融解症に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 皮膚粘膜眼症候群の発生頻度は、人口100万人当たり年間1~6人と報告されている。
- 中毒性表皮壊死融解症は、スティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれる。
- 中毒性表皮壊死融解症は、原因医薬品の使用開始後1か月以上経ってから発症することが多い。
- 中毒性表皮壊死融解症は、一旦発症すると多臓器障害の合併症等により致命的な転帰をたどることがある。
下欄
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 誤 正 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 誤 誤 正
5 正 誤 正 正
解説
- 正
- 誤:中毒性表皮壊死融解症は、ライエル症候群とも呼ばれます
- 誤:原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多いですが、1ヶ月以上経ってから起こることもあります
- 正
正解 4
出題範囲の解説ページ
問18 医薬品の副作用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。
- 偽アルドステロン症は、小柄な人や高齢者で生じやすく、原因医薬品の長期服用後に初めて発症する場合がある。
- 肝機能障害の主な症状である黄疸は、ビリルビン(黄色色素)が胆汁中へ排出されることにより生じる。
- ショック(アナフィラキシー)は、生体異物に対する即時型のアレルギー反応の一種である。
- 間質性肺炎は、気管支又は肺胞が細菌に感染して炎症を生じたものである。
下欄
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 正
- 誤:黄疸はビリルビンが血液中に滞留することにより生じます
- 正
- 誤:気管支・肺胞が細菌に感染して炎症を生じたものは、肺炎です
正解 2
出題範囲の解説ページ
問19 精神神経系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 精神神経症状の発生は、医薬品の大量服用や長期連用、乳幼児への適用外の使用等の不適正な使用がなされた場合に限られる。
- 精神神経障害では、末梢神経系が影響を受け、物事に集中できない、不眠、不安、震え、興奮、うつ等の精神神経症状を生じることがある。
- 無菌性髄膜炎は、医薬品の副作用が原因の場合、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で発症のリスクが高い。
- 無菌性髄膜炎は、多くの場合、発症は急性で、首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐きけ・嘔吐、意識混濁等の症状が現れる。
下欄
a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 正 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 誤 誤 正 誤
5 誤 誤 正 正
問20 消化器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 消化性潰瘍は、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
- 浣腸剤や坐剤の使用によって現れる一過性の症状に、肛門部の熱感等の刺激、排便直後の立ちくらみなどがある。
- イレウス様症状(腸閉塞様症状)は、普段から下痢傾向がある人において発症のリスクが高い。
- イレウス様症状が悪化すると、腸内容物の逆流による嘔吐が原因で脱水症状を呈することがある。
下欄
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 誤
5 誤 正 誤 正
2018年 徳島 香川 愛媛 高知の登録販売者試験 過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 1~10 | 11~20 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 1~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 1~10 | 11~20 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 1~10 | 11~20 |