2019年(R01)【福井】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
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第3章 主な医薬品とその作用 問51~60
問51 口内炎および歯痛に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- 口内炎が長期間持続するあるいは再発を繰り返す場合には、口腔粘膜に生じた腫瘍やベーチェット病の可能性がある。
- 口内炎は、医薬品の副作用として生じる場合もある。
- 歯痛は、歯肉炎が重症化して、炎症が歯周組織全体に広がったものである。
- 歯痛薬は、歯の齲蝕を修復する。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 正
- 正
- 誤:歯槽膿漏は歯肉炎が重症化して、炎症が歯周組織全体に広がったものである。
- 誤:歯痛薬は、齲蝕による歯痛を応急的に鎮めることを目的とする一般用医薬品であり、、歯の齲蝕が修復されることはない。
正解 1
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問52 禁煙補助剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 咀嚼剤の禁煙補助剤は、噛むことで放出されたニコチンが口腔粘膜から吸収されて循環血液に移行するため、唾液が十分に分泌されるようにしっかり噛むことが必要である。
- 禁煙達成には時間を要することが多いが、添付文書で定められた期間を超える使用は避けるべきである。
- 禁煙達成はニコチン摂取量と関係するため、咀嚼剤の禁煙補助剤であれば1度に2個以上の使用が必要である。
- 禁煙補助剤は喫煙を完全に止めたうえで使用する。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 正 正 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
解説
- 誤:ニコチンを唾液とともに飲み込むと口腔粘膜からの吸収が十分なされず、吐きけや腹痛等の副作用が現れやすなるため、ゆっくりと断続的に噛むことが必要である。
- 正
- 誤:咀嚼剤の禁煙補助剤は副作用を抑えるため1度に2個以上の使用は避ける必要がある。
- 正
正解 4
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問53 滋養強壮保健薬に含まれる成分とその特徴の組み合わせについて、正しいものはどれか。
[成分] | [特徴] | |
1 | ビタミンB2 | 夜間視力の維持や皮膚や粘膜の機能を正常に保つ作用がある。 |
2 | ビタミンE | 過剰摂取により、高カルシウム血症、異常石灰化を引き起こすことがある。 |
3 | システイン | 赤血球の形成に必須で、神経機能を正常に保つ作用がある。 |
4 | アミノエチルスルホン酸(タウリン) | 体のあらゆる部分に存在し、細胞の機能が正常に働くために重要な物質である。 |
解説
- 誤:ビタミンAは夜間視力の維持や皮膚や粘膜の機能を正常に保つ作用がある。
- 誤:ビタミンDは過剰摂取により、高カルシウム血症、異常石灰化を引き起こすことがある。
- 誤:ビタミンB12は赤血球の形成に必須で、神経機能を正常に保つ作用がある。
- 正
正解 4
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問54 滋養強壮保健薬およびそれに含まれる成分に関する記述の正誤について、正 しい組み合わせはどれか。
- ビタミンCの過剰摂取による歯ぐきからの出血や鼻出血に注意が必要である。
- 早期に効果が得られる性質の医薬品ではないため、効果が現れなくとも6か月程度服用することが必要である。
- ビタミンが配合された保健薬のうち、1日最大量が既定値を超えるものは、医薬品としてのみ販売されている。
- ビタミンAの摂取量が欠乏していたと思われる妊婦から生まれた新生児において、先天異常の割合が上昇したとの報告がある。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 誤 正 正
5 誤 誤 正 誤
解説
- 誤:ビタミンCは歯ぐきからの出血や鼻出血の予防に用いられる。またビタミンCの過剰摂取による副作用は知られていない。
- 誤:滋養強壮保健薬はある程度継続して使用するが、1ヶ月位服用しても改善しない場合には、栄養素の不足以外の要因が考えられるため漫然と使用することは避ける必要がある。
- 正
- 誤:妊娠前後3ヶ月に、ビタミンAを1日10000国際単位以上摂取した妊婦の場合、新生児の先天異常の割合が上昇した報告がある。
正解 5
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問55 漢方の特徴および漢方薬使用における基本的な考え方に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
- 日本の漢方医学に基づく漢方薬は、現代中国で利用されている中医学に基づく中薬、韓国の韓医学に基づく韓方薬とすべて考え方は同じで、区別されてはいない。
- 漢方薬は、漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いるが、漢方の病態認識とは虚実、陰陽、五臓のことであり、気血水は含まれない。
- 漢方処方製剤の用法用量において、適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3か月未満の乳児には使用しないこととされている。
- 一般の生活者では「漢方薬は作用が穏やかで、副作用が少ない」などという認識がなされていることがあるが、まれに肝機能障害や間質性肺炎のような重篤な副作用が起きることがある。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 誤:漢方医学は古来に中国から伝わり、日本で発展してきた日本の伝統医学であり、中医学や韓医学とは区別されている。
- 誤:漢方の病態認識に気血水も含まれる。
- 正
- 正
正解 4
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問56 肥満症に用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 肥満症向けの漢方処方製剤は非常に効果があるため、服用中は糖質や脂質を多く含む食品を過剰に摂取しても差し支えない。
- 大柴胡湯は、体力が充実して脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、便秘の傾向があるものの胃炎、神経症、肥満症に適している。
- 防風通聖散は、体の虚弱な人、胃腸が弱く下痢しやすい人、発汗傾向の著しい人では、激しい腹痛を伴う下痢の副作用が現れやすい。
- 防已黄耆湯は、体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの高血圧や肥満に伴う便秘、ふきでもの、肥満症に適している。
a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
解説
- 誤:基本的に肥満症には、糖質や脂質を多く含む食品の過度の摂取を控える、日常生活に適度な運動を取り入れる等、生活習慣の改善が図られることが重要である。
- 正
- 正
- 誤:防已黄耆湯は体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節痛、むくみ、多汗症、肥満(水ぶとり)に適す。
正解 3
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問57 殺菌消毒薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 手指または皮膚の殺菌・消毒を目的とする消毒薬は、医薬品としてのみ製造販売されている。
- 次亜塩素酸ナトリウムは、強い酸化力により一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示し、手指または皮膚の消毒に用いられる。
- 消毒薬を誤って飲み込んだ場合、一般的な家庭における応急処置としては、誤飲してから数分以内に多量の牛乳または水を飲ませるのがよい。
- クレゾール石鹸液原液が皮膚に付着した場合には、刺激性が強いため、直ちに石鹸水と水で洗い流す。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 誤 誤 正
5 正 誤 誤 誤
解説
- 誤:手指・皮膚の殺菌・消毒を目的とする消毒薬のうち、一定の規格内の製品については医薬部外品として認められている。
- 誤:次亜塩素酸ナトリウムは塩素系殺菌消毒成分であり、専ら器具、設備等の殺菌・消毒に用いられる。
- 正
- 正
正解 3
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問58 有機リン系殺虫成分に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
ジクロルボスやクロルピリホスメチルの殺虫作用は、( a )を分解する酵素と( b )に結合してその働きを阻害することによる。これらの殺虫成分は、ほ乳類や鳥類では速やかに排泄されるため毒性は比較的低いが、高濃度または多量に曝露した場合には、神経の異常な興奮が起こり、( c )、呼吸困難、筋肉麻痺等の症状が現れるおそれがある。
a b c
1 ドーパミン 可逆的 縮瞳
2 ノルアドレナリン 不可逆的 散瞳
3 アセチルコリン 可逆的 散瞳
4 ドーパミン 不可逆的 散瞳
5 アセチルコリン 不可逆的 縮瞳
問59 一般用検査薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 一般用検査薬は、薬局においてのみ取り扱うことが認められている。
- 検査薬は、対象とする生体物質を特異的に検出するため、結果が陰性の場合は検体中に対象物質が存在していないことを意味する。
- 擬(偽)陽性とは、対象物質が検体中に存在していないにもかかわらず、検査対象外の物質と非特異的な反応が起こって検査結果が陽性となった場合をいう。
- 悪性腫瘍の診断に関係するものは一般用検査薬の対象外であるが、染色体異常など、一部の遺伝性疾患については、一般用検査薬の対象となっている。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 誤 正 正
5 誤 誤 正 誤
解説
- 誤:一般用検査薬については薬局又は医薬品の販売業において取り扱うことが認められている。
- 誤:検体中に対象物質が存在しているにもかかわらず、濃度が検出感度以下であったり検出反応を妨害する他の物質の影響によって、検査結果が陰性となる場合がある。
- 正
- 誤:悪性腫瘍、遺伝性疾患など重大な疾患の診断に関係するものは一般用検査薬の対象外である。
正解 5
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問60 尿タンパクおよび尿タンパク検査薬に関する記述の正誤について、正しい組 み合わせはどれか。
- 尿中のタンパク値に異常を生じる要因に尿路結石や腎炎などがある。
- 腎臓に病気がなければ、激しい運動をした後に尿タンパクが出ることはない。
- 正確な検査結果を得るため、検査薬を長い間尿に浸しておく必要がある。
- 検査結果で尿タンパクが陰性であれば、症状があっても、医療機関の受診を考える必要はない。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 正 誤 正
4 正 誤 誤 誤
5 誤 誤 誤 誤
解説
- 正
- 誤:激しい運動をした後に尿タンパクが出ることがあるため、激しい運動の直後の採尿を避ける必要がある。
- 誤:長い間尿に浸すと検出成分が溶け出し、正確な検査結果が得られなくなる。
- 誤:陰性でも何らかの症状がある場合は、再検査か、医療機関を受診が必要である。
正解 4
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2019年 福井の登録販売者試験 過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 61~70 | 71~80 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 21~30 | 31~40 | 41~50 | 51~60 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 81~90 | 91~100 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 101~110 | 111~120 |