2018年(H30)【鳥取 島根 岡山 広島 山口】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
第2章 人体の働きと医薬品 問11~20
問 11 皮膚の機能に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 体表面を包み、体の形を維持し、保護するとともに、細菌等の異物の体内への侵入を防いでいる。
- 体の水分が体外に蒸発しないよう、又は、逆に水分が体内に浸透しないよう遮断している。
- 外界と体内の熱のやり取りをし、体温を一定に保つため重要な役割を担っている。
- 触覚、圧覚、痛覚、温度感覚等の皮膚感覚を得る感覚器としての機能を有している。
a b c d
1 誤 誤 正 誤
2 誤 正 誤 正
3 正 正 正 誤
4 正 正 正 正
5 誤 誤 正 正
問 12 毛に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わ せはどれか。なお、2箇所の( a )、( b )及び( c )内はそれぞれ同じ字 句が入る。
皮膚の付属器として毛がある。毛根の最も深い部分を( a )という。( a )の 下端のへこんでいる部分を( b )といい、( b )には毛細血管が入り込んで、取り巻く( c )細胞に栄養分を運んでいる。( c )細胞では細胞分裂が盛んに行われ、次々に分裂してできる新しい細胞が押し上げられ、次第に角化して毛を形成していく。
a b c
1 毛母 毛乳頭 毛球
2 毛球 毛乳頭 毛母
3 毛母 毛球 毛乳頭
4 毛乳頭 毛球 毛母
5 毛球 毛母 毛乳頭
問 13 中枢神経系に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
- 脳において、血液の循環量は心拍出量の約15%、酸素の消費量は全身の約20%、ブドウ糖の消費量は全身の約25%である。
- イオン化した物質は、血液中から脳の組織へ移行しやすい。
- 小児では、血液脳関門が未発達であるため、循環血液中に移行した医薬品の成分が脳の組織に達しにくい。
- 延髄には、心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢等がある。
1( a,b ) 2( a,d ) 3( b,c )
4( b,d ) 5( c,d )
解説
- 正
- 誤:血液脳関門により、大分子やイオン化した物質は移行しにくい
- 誤:血液脳関門が未発達であるため、医薬品の成分が脳の組織に達しやすい
- 正
aは問われやすい箇所です。次のように覚えてはいかだでしょうか。
正解 2
出題範囲のページ
問 14 末梢神経系に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい 組み合わせはどれか。なお、2箇所の( c )内はそれぞれ同じ字句が入る。
通常、交感神経系と副交感神経系は、互いに( a )して働く。 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質は( b )であり、副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質は( c )である。ただし、汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的に( c )が伝達物質として放出される。
a b c
1 拮抗 ノルアドレナリン アセチルコリン
2 共同 ノルアドレナリン アセチルコリン
3 拮抗 アセチルコリン ノルアドレナリン
4 共同 アセチルコリン ノルアドレナリン
解説
- 拮抗
- ノルアドレナリン
- アセチルコリン
交感神経と副交感神経はアクセルとブレーキの関係です。
設問の汗腺は、エクリン腺であり、汗腺(アポクリン腺)は通常通りノルアドレナリンが放出されます。
正解 1
出題範囲のページ
問 15 薬が働く仕組みに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 医薬品の作用には、有効成分が消化管などから吸収されて循環血液中に移行し、全身を巡って薬効をもたらす全身作用と、特定の狭い身体部位において薬効をもたらす局所 作用とがある。
- 坐剤、経皮吸収製剤では、適用部位から吸収された有効成分が、循環血液中に移行して、全身作用を示すことを目的として設計されたものは存在しない。
- 鼻腔の粘膜に医薬品を適用する場合、その成分は循環血液中に入るが、一般用医薬品には全身作用を目的とした点鼻薬はなく、いずれの医薬品も鼻腔粘膜への局所作用を目 的として用いられている。
- 代謝とは、物質が体内で化学的に変化することである。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 正 誤 誤 正
5 正 誤 正 正
問 16 全身的に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはど れか。
- ショック(アナフィラキシー)は、生体異物に対する即時型のアレルギー反応の一種である。
- 中毒性表皮壊死融解症は、38℃以上の高熱を伴って広範囲の皮膚に発赤が生じ、全身の10%以上に火傷様の水疱、皮膚の剥離、びらん等が認められ、かつ、口唇の発赤・ びらん、眼の充血等の症状を伴う病態である。
- 医薬品により生じる肝機能障害には、有効成分又はその代謝物の直接的肝毒性が原因で起きる中毒性のもののみが存在する。
- 偽アルドステロン症は、副腎皮質からのアルドステロン分泌が増加していないにもかかわらず、体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、体からカリウムが失われることに よって生じる病態である。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 正 誤 誤
3 正 正 誤 正
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 正 正
問 17 精神神経系に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせ はどれか。
- 眠気を催すことが知られている医薬品を使用した後は、乗物や危険な機械類の運転操作に従事しないよう十分注意することが必要である。
- 医薬品の副作用が原因の無菌性髄膜炎は、同じ医薬品を使用しても再発することはない。
- 精神神経症状が現れた場合は、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、症状によっては医師の診療を受けるなどの対応が必要である。
- 心臓や血管に作用する医薬品により、頭痛やめまい、浮動感(体がふわふわと宙に浮いたような感じ)、不安定感(体がぐらぐらする感じ)等が生じることがある。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 誤 正 誤
解説
- 正
- 誤:過去に軽度の症状を経験した人の場合、再度、同じ医薬品を使用することにより再発し、急激に症状が進行する場合がある。
- 正
- 正
正解 3
出題範囲のページ
問 18 医薬品の副作用として現れる間質性肺炎に関する以下の記述について、( )の 中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
間質性肺炎を発症すると、肺胞と毛細血管の間のガス交換効率が( a )し、息切れ・息苦しさ等の呼吸困難、空咳(痰の出ない咳)、発熱等の症状を呈する。 一般的に、医薬品の使用開始から( b )程度で起きることが多い。 症状が悪化すると( c )に移行することがある。
a b c
1 上昇 1~2ヶ月 肺癌
2 低下 1~2ヶ月 肺気腫
3 上昇 1~2ヶ月 肺線維症
4 上昇 1~2週間 肺気腫
5 低下 1~2週間 肺線維症
解説
- 低下
- 1~2週間
- 肺線維症
間質性肺炎は1~2週間、一方喘息は、短時間(1時間以内)のうちに生じるため、注意して覚えましょう。
正解 5
出題範囲のページ
問 19 泌尿器系に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 副交感神経系の機能を亢進する成分が配合された医薬品を使用すると、膀胱の排尿筋の収縮が抑制され、尿が出にくい、尿が少ししか出ない、残尿感がある等の症状を生じ ることがある。
- 膀胱炎様症状では、尿の回数増加(頻尿)、排尿時の疼痛、残尿感等の症状が現れる。
- 排尿困難が進行すると、尿意があるのに尿が全く出なくなったり(尿閉)、下腹部が膨満して激しい痛みを感じるようになる。
- 腎障害では、一時的に尿が増える症状は現れない。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 誤 正 正 誤
3 誤 誤 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 正 正
問 20 薬疹に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
- 医薬品によって引き起こされるアレルギー反応ではない。
- 医薬品の使用後1~2週間で起きることが多いが、長期使用後に現れることもある。
- 医薬品を使用した後に発疹・発赤等が現れた場合は、薬疹の可能性を考慮すべきであるが、原因と考えられる医薬品の使用を直ちに中止しなくてもよい。
- 痒み等の症状に対して、一般の生活者が自己判断で対症療法を行うことは、原因の特定を困難にするおそれがあるため、避けるべきである。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 誤 誤 誤 誤
3 正 誤 正 正
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 誤 誤
2018年 鳥取 島根 岡山 広島 山口の過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 1~10 | 11~20 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 1~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 1~10 | 11~20 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 1~10 | 11~20 |