2019年【関西広域連合(大阪府、滋賀県、京都府、兵庫県、和歌山県、徳島県)】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
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第2章 人体の働きと医薬品 問61~70
問61 小腸に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
- 小腸は、全長6~7mの臓器で3部分に分かれ、その部分は、回腸、十二指腸、空腸の順に長い。
- 炭水化物とタンパク質は、消化酵素によってそれぞれ二糖類、アミノ酸に分解されて吸収される。
- 小腸の運動によって、内容物が消化液と混和されながら、大腸へと送られ、その間に消化と栄養分の吸収が行われる。
- 脂質(トリグリセリド)は、消化酵素(リパーゼ)の作用によって分解を受ける。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 誤 正 正
解説
- 誤:長さは回腸>空腸>十二指腸の順に長い。小腸のうち十二指腸に続く部分の、概ね上部40%が空腸、残り約60%が回腸である。
- 誤:炭水化物とタンパク質は、それぞれ単糖類、アミノ酸に分解される。
- 正
- 正
正解 5
出題範囲のページ
問62 呼吸器系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
- 咽頭は消化管と気道の両方に属する。
- 気道のうち、咽頭・喉頭までを上気道、気管から気管支までを中気道、肺を下気道という。
- 肺自体には肺を動かす筋組織がないため、横隔膜や肋間筋によって拡張・収縮して呼吸運動が行われている。
- 肺では、肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から二酸化炭素が肺胞気中に拡散し、代わりに酸素が血液中の赤血球に取り込まれるガス交換が行われる。
a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 正 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
問63 循環器系に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
- 消化管では生体に悪影響を及ぼす物質が取り込まれることがあるため、 吸収された物質は、代謝や解毒を受けた後に全身を循環する。
- 毛細血管の血管壁を通して酸素と栄養分が血液中から組織へ運び込まれ、それと交換に窒素や老廃物が血液中に取り込まれる。
- 心臓が収縮したときの血圧を最大血圧、弛緩したときの血圧を最小血圧という。
- 心臓の上部左右の心房には、血液を取り込む側と送り出す側にそれぞれ弁があり、拍動と協調して交互に開閉する。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 正
- 誤:毛細血管の血管壁を通して酸素と栄養分が血液中から組織へ運び込まれ、それと交換に二酸化炭素や老廃物が血液中に取り込まれる。
- 正
- 誤:心房ではなく、心室に弁があり拍動と協調して交互に開閉する。 (血液の逆流を防ぐ)
正解 2
出題範囲のページ
問64 血液に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
- アルブミンは、血液の浸透圧を保持する働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄を受けにくくする。
- ヘモグロビンは鉄分と結合した細胞で、肺胞の毛細血管で酸素分子と結合し、末梢組織の毛細血管で酸素分子を放出する性質がある。
- 免疫グロブリンは、免疫反応において、体内に侵入した細菌やウイルス等の異物を特異的に認識する抗体としての役割を担う。
- 好中球は白血球の約3分の1を占め、細菌やウイルス等の異物を認識したり、それらに対する抗体を産生する。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 誤 誤 正 正
5 正 誤 誤 正
解説
- 正
- 誤:ヘモグロビンは鉄分と結合したタンパク質である。
- 正
- 誤:好中球は、白血球の約60%を占め、細菌やウイルス等を食作用によって取り込んで分解する。(抗体を産生するのはB細胞リンパ球)
正解 2
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問65 腎臓に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
- 食品から摂取あるいは体内で生合成されたビタミンDは、腎臓で活性型ビタミンDに転換されて、骨の形成や維持の作用を発揮する。
- 心臓から拍出される血液の50~70%が腎臓に流れ込んでいる。
- 尿細管では水分と電解質のみが再吸収される。
- 腎臓には内分泌腺としての機能があり、骨髄における赤血球の産生を促進するホルモンを分泌する。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
解説
- 正
- 誤:腎臓には、心臓から拍出される血液の1/5~1/4が流れ込んでいる。
- 誤:尿細管では必要な栄養(ブドウ糖やアミノ酸)や水分、電解質を再吸収される。
- 正
正解 3
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問66 感覚器官に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
- 雪眼炎は、紫外線を含む光に長時間曝されることにより、網膜の上皮が損傷を起こした状態である。
- 眼精疲労は、眼筋の疲労や、毛様体の疲労、涙液の供給不足等により生じ、全身症状を伴わない生理的な目の疲れである。
- 鼻炎は、鼻腔の粘膜に炎症を起こして腫れた状態であり、鼻汁過多や鼻閉(鼻づまり)などの症状が生じる。
- 乗り物酔いは、蝸牛で感知する平衡感覚が混乱して生じる身体の変調である。
a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
解説
- 誤:雪眼炎は紫外線を含む光に長時間曝されることにより、角膜の上皮が損傷を起こした状態である。
- 誤:眼精疲労とは、生理的な目の疲れではなく慢性的な目の疲れに肩こり、頭痛等の全身症状を伴う場合を指す。
- 正
- 誤:乗り物酔いは、前庭で感知する平衡感覚が混乱して生じる身体の変調である。
正解 5
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問67 皮膚又は皮膚の付属器とその機能の記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
[器 官] | [機 能] | |
a | 角質層 | 角質細胞と細胞間脂質で構成された表皮の最も外側にある層で、皮膚のバリア機能を担っている。 |
b | アポクリン腺 | 全身に分布しており、体温が上がり始めると汗を分泌し、その蒸発時の気化熱を利用して体温を下げる。 |
c | 立毛筋 | 気温や感情の変化などの刺激により収縮し、毛穴が隆起するいわゆる「鳥肌」を生じさせる。 |
d | 皮膚の毛細血管 | 体温が下がり始めると、血管は弛緩し、放熱を抑える ことにより体温を一定に保っている。 |
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 正
- 誤:アポクリン腺は、腋窩などの毛根部に分布するアポクリン腺(体臭腺)である。
- 正
- 誤:皮膚の毛細血管は体温が下がり始めると、血管は収縮し、放熱を抑える ことにより体温を一定に保っている
正解 2
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問68 筋組織に関する記述について、 ( )の中に入れるべき字句の正しい組合せを一つ選べ。
顕微鏡で観察すると横縞模様が見える( a )は、随意筋である。一方、( b )神経系に支配されている( c )は、血管壁や膀胱等に分布する意識的にコントロールできない筋で、比較的弱い力で持続的に収縮する特徴がある。
a b c
1 骨格筋 自律 平滑筋
2 骨格筋 体性 心筋
3 平滑筋 自律 心筋
4 心筋 体性 骨格筋
5 心筋 自律 平滑筋
解説
- 骨格筋
- 自律
- 平滑筋
種類 | 横紋模様 | 収縮力 | 持久力 | 神経 | 随意性(コントロール) |
骨格筋 | あり | 強い | なし | 体性神経 | あり |
心筋 | あり | 強い | あり | 自律神経 | なし |
平滑筋 | なし | 弱い | あり | 自律神経 | なし |
正解 1
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問69 中枢神経系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
- 脳の血管は、末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子やイオン化した物質は、血液中から脳の組織へ移行しにくい。
- 中枢神経系は、脳と脊髄から構成されており、人間の身体の個々の部位の動きを総合的に制御している。
- 脳の下部(視床下部)には、心臓中枢や呼吸中枢が存在する。
- 延髄は、ホルモン分泌の調節機能を担っている。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 誤 正 正
解説
- 正
- 正
- 誤:心臓中枢や呼吸中枢が存在するのは延髄である。
- 誤:自律神経系、ホルモン分泌等の様々な調節機能を担っているのは視床下部である。
正解 1
出題範囲のページ
問70 末梢神経系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
- 末梢神経系は、体性神経系と自律神経系からなる。
- 全身に広く分布する汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが放出される。
- 交感神経系が活発になると、唾液分泌が亢進し、気管や気管支は収縮する。
- 副交感神経が働くと、瞳孔収縮、心拍数の減少、胃液分泌や腸運動の亢進等が起こる。
a b c d
1 正 正 誤 正
2 誤 誤 正 誤
3 正 正 正 誤
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 誤 正
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2019年 関西広域連合(大阪府、滋賀県、京都府、兵庫県、和歌山県、徳島県)の過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 61~70 | 71~80 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 21~30 | 31~40 | 41~50 | 51~60 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 81~90 | 91~100 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 101~110 | 111~120 |