2018年【徳島 香川 愛媛 高知】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 問11~20
問11 高齢者の医薬品使用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 高齢者の生理機能の衰えの度合いは、個人差が大きく、年齢のみから一概にどの程度リスクが増大しているかを判断することは難しい。
- 高齢者は、持病(基礎疾患)を抱えていることが多く、一般用医薬品の使用によって基礎疾患の症状が悪化する場合がある。
- 医薬品の使用上の注意において「高齢者」という場合には、おおよその目安として70歳以上を指す。
- 医薬品の使用により口渇を生じることがあり、その場合、誤嚥(食べ物が誤って気管に入り込むこと)を誘発しやすくなるので注意が必要である。
下欄
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
問12 妊婦及び妊娠していると思われる女性に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 妊婦が医薬品を使用した場合、血液-胎盤関門により、胎児への医薬品成分の移行を全て防ぐことができる。
- ビタミンB2含有製剤は妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると、胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。
- 妊婦が便秘薬を使用した場合、配合成分やその用量によっては流産や早産を誘発するおそれがある。
- 一般用医薬品において、多くの場合、妊婦が使用した場合における安全性に関する評価が困難であるため、妊婦の使用については、添付文書において「相談すること」としているものが多い。
下欄
a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 誤 正
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 正 正
解説
- 誤:血液-胎盤関門が、どの程度胎児への医薬品成分の移行が防御されるかは、未解明なことも多いです。
- 誤:ビタミンB2ではなく、ビタミンA
- 正
- 正
正解 5
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問13 偽薬効果に関する次の記述について、( )に入れるべき字句の正しい組合せを下欄から選びなさい。
医薬品を使用したとき、結果的又は偶発的に( a )によらない作用を生じることを( b )効果(偽薬効果)という。( b )効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)や、条件付けによる生体反応、 時間経過による( c )な変化等が関与して生じると考えられている。
下欄
a b c
1 薬理作用 プラセボ 意図的
2 生理作用 ファースト-パス 自然発生的
3 生理作用 プラセボ 意図的
4 薬理作用 ファースト-パス 意図的
5 薬理作用 プラセボ 自然発生的
問14 医薬品のリスク評価に関する記述のうち、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。
- 医薬品の安全性に関する非臨床試験では、Good Laboratory Practice (GLP)に準拠して薬効-薬理試験や一般薬理作用試験、医薬品毒性試験法ガイドラインに沿って、毒性試験が厳格に実施されている。
- 医薬品については、食品と同等の安全性基準が要求されている。
- 医薬品は、市販後にも、医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みになっているが、承認基準の見直しがなされることはない。
- ヒトを対象とした臨床試験における効果と安全性の評価基準には、国際的にGood Clinical Practice(GCP)が制定されており、これに準拠した手順で安全な治療量を設定することが、新規医薬品の開発に関連する臨床試験(治験)の目標の一つである。
下欄
1(a、b) 2(b、c)
3(c、d) 4(a、d)
解説
- 正
- 誤:医薬品には、食品などよりもはるかに厳しい安全性基準が要求されています。
- 誤:医薬品は、承認基準の見直しがなされることがあります。
- 正
正解 4
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問15 セルフメディケーション及び一般用医薬品を用いた対処に関する次の記述について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- 一般用医薬品の販売等に従事する専門家による情報提供は、必ずしも医薬品の販売に結びつけるのでなく、医療機関の受診を勧めたり、医薬品の使用によらない対処を勧めることが適切な場合もある。
- 一般用医薬品で対処可能な範囲は、医薬品を使用する人によって変わってくるものであり、乳幼児では、通常の成人の場合より、その範囲は広くなる。
- セルフメディケーションの主役は、一般用医薬品の販売等に従事する登録販売者である。
- 登録販売者は、購入者等に対して常に科学的な根拠に基づいた正確な情報提供を行い、セルフメディケーションを適切に支援していくことが期待されている。
下欄
a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 誤 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正
解説
- 正
- 誤:乳幼児や妊婦等では、一般用医薬品の対応範囲が限られます。
- 誤:セルフメディケーションの主役は、一般の生活者です。
- 正
正解 2
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問16 一般用医薬品の販売時のコミュニケーションに関する次の記述について、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。
- 医薬品の販売等に従事する専門家は、購入者等が適切な医薬品を選択して、適正に使用できるよう、働きかけていくことが重要である。
- 登録販売者は、第一類医薬品、第二類医薬品及び第三類医薬品の販売、情報提供等を担う観点から、生活者の自らの健康上の問題等について支援するという姿勢で臨むことが基本となる。
- 医薬品の販売に従事する専門家からの情報提供は、説明した内容が購入者等にどう理解されたかなどの実情を把握しながら行う必要はなく、専門用語を分かりやすい平易な表現で説明すればよい。
- 登録販売者は、情報提供を受けた当人が医薬品を使用するとは限らないことを踏まえ、販売時のコミュニケーションを考える必要がある。
下欄
1(a、b) 2(a、d)
3(b、c) 4(c、d)
解説
- 正
- 誤:登録販売者は第一類医薬品の販売はできません。
- 誤:購入者の実情を把握しながら情報提供する必要があります。
- 正
正解 2
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問17 サリドマイド及びサリドマイド訴訟に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。
- サリドマイドによる薬害事件をきっかけとして、副作用情報の収集体制の整備が図られることとなった。
- サリドマイド製剤は、当時、催眠鎮静成分として承認された。
- サリドマイド製剤は、1961年11月、西ドイツ(当時)のレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について、警告を発し、日本では、同年中に速やかに販売停止及び回収措置が行われた。
- サリドマイド訴訟は、サリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常(サリドマイド胎芽症)が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
解説
- 正
- 正
- 誤:日本では、出荷停止は1962年5月まで行われず、販売停止及び回収措置は1962年9月であるなど、対応の遅さが問題視されました。
- 正
正解 3
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問18 スモン及びスモン訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- スモン訴訟とは、整腸剤として販売されたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
- スモン訴訟等を契機として、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。
- スモンの症状は、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。
- キノホルム製剤は、医療用医薬品のみ販売されていたが、一般用医薬品の販売に従事する者も、薬害事件の歴史を十分に理解し、副作用等による健康被害の拡大防止に努める必要がある。
下欄
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 誤 誤 正 正
3 正 正 正 誤
4 正 正 正 正
5 誤 正 誤 誤
問19 HIV訴訟に関する次の記述について、( )に入れるべき字句の正しい組合せを下欄から選びなさい。
( a )患者がヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料( b )から製造された( c )製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに 対する損害賠償訴訟である。
下欄
a b c
1 血友病 血漿 血液凝固因子
2 血友病 血小板 ヒト免疫グロブリン
3 白血病 血漿 ヒト免疫グロブリン
4 白血病 血小板 ヒト免疫グロブリン
5 白血病 血漿 血液凝固因子
問20 クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)とその訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
- CJD訴訟は、脳外科手術等に用いられたウシ乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
- CJD訴訟を契機として、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。
- CJD訴訟は、国、原因となった製品の輸入販売業者及び製造業者を被告として提訴された。
- CJDは、ウイルスの一種であるプリオンが脳の組織に感染することによって発症する。
下欄
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 誤 誤 誤 正
3 誤 誤 正 誤
4 正 正 誤 誤
5 正 誤 誤 正
2018年 徳島 香川 愛媛 高知の登録販売者試験 過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 1~10 | 11~20 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 1~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 1~10 | 11~20 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 1~10 | 11~20 |