2019年【埼玉 千葉 東京 神奈川】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
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第3章 主な医薬品とその作用 問81~90
問81 循環器用薬に配合されるユビデカレノンに関する次の記述の正誤について、正しい組合 せはどれか。
- 肝臓や心臓などの臓器に多く存在し、エネルギー代謝に関与する酵素の働きを助ける成分である。
- 摂取された栄養素からエネルギーが産生される際にビタミンB群とともに働く。
- 副作用として、胃部不快感、食欲減退、吐きけ、下痢、発疹・痒みが現れることがある。
- ニコチン酸が遊離し、そのニコチン酸の働きによって末梢の血液循環を改善する作用を示すとされる。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 正 正
3 誤 誤 正 正
4 正 誤 誤 正
5 誤 正 誤 誤
問82 外用痔疾用薬及びその配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- ジブカイン塩酸塩が配合された坐剤及び注入軟膏では、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがある。
- 痔による肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して、アラントインが用いられる。
- ステロイド性抗炎症成分が配合された坐剤及び注入軟膏では、その含有量によらず長期連用を避ける必要がある。
- シコンはシソ科のコガネバナの根を基原とする生薬で、止血効果を期待して用いられる。
a b c d
1 正 正 正 正
2 誤 正 誤 誤
3 誤 誤 正 正
4 正 誤 誤 正
5 正 正 正 誤
解説
- 正
- 正
- 正
- 誤:シコンはムラサキ科のムラサキの根を基原とする生薬で、新陳代謝促進、殺菌、抗炎症等の作用を期待して用いられる。
正解 5
出題範囲の解説ページ
問83 次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものはどれか。
体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿でときに口渇があるものの下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、痒み、排尿困難、夜間尿、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)、尿漏れに適すとされるが、胃腸の弱い人、下痢しやすい人では、食欲不振、胃部不快感、腹痛、下痢の副作用が現れるおそれがあるため使用を避ける必要があり、また、のぼせが強く赤ら顔で体力の充実している人では、のぼせ、動悸等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
1 牛車腎気丸
2 八味地黄丸
3 六味丸
4 猪苓湯
5 竜胆瀉肝湯
解説
それぞれの主なキーワード
- 誤:牛車腎気丸 尿量減少(多尿なし)、しびれ、高血圧に伴う随伴症状
- 正:八味地黄丸 尿量減少又は多尿、しびれ、高血圧に伴う随伴症状
- 誤:六味丸 尿量減少又は多尿、手足のほてり、排尿困難
- 誤:猪苓湯 体力に関わらず、排尿異常
- 誤:竜胆瀉肝湯 下腹部に熱感や痛みがあるものの排尿痛、残尿感、尿の濁り、こしけ(構成生薬としてカンゾウを含む)
正解 2
出題範囲の解説ページ
問84 婦人薬及びその適用対象となる体質・症状に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 月経の約10~3日前に現れ、月経開始と共に消失する腹部膨満感、頭痛、乳房痛などの身体症状や感情の不安定、抑鬱などの精神症状を主体とするものを、月経前症候群という。
- 妊娠中の女性ホルモン成分の摂取によって胎児の先天性異常の発生が報告されており、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、エストラジオールを含有する医薬品の使用を避ける必要がある。
- 桂枝茯苓丸は、体力中等度又はやや虚弱で冷えがあるものの胃腸炎、腰痛、神経痛、関節痛、月経痛、頭痛、更年期障害、感冒に適すとされ、構成生薬としてカンゾウを含む。
- 当帰芍薬散は、体力中等度以上で、のぼせて便秘しがちなものの月経不順、月経困難症、 月経痛、月経時や産後の精神不安、腰痛、便秘、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)、 痔疾、打撲症に適すとされ、構成生薬としてカンゾウを含む。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正
解説
- 正
- 正
- 誤:桂枝茯苓丸ではなく、 五積散の説明文(桂枝茯苓丸はカンゾウを含まない)
- 誤:当帰芍薬散ではなく、桃核承気湯の説明文( 当帰芍薬散はカンゾウを含まない)
正解 1
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問85 アレルギー(過敏反応)、内服アレルギー用薬(鼻炎用内服薬を含む。)及びその配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- ジフェンヒドラミン塩酸塩は、吸収されたジフェンヒドラミンの一部が乳汁に移行して乳児に昏睡を生じるおそれがあるため、母乳を与える女性は使用を避けるか、使用する場合には授乳を避ける必要がある。
- アレルゲン(抗原)が皮膚や粘膜から体内に入り込むと、その物質を特異的に認識したヒスタミンによって脂肪細胞が刺激され、細胞間の刺激の伝達を担う生理活性物質である免疫グロブリン(抗体)が遊離する。
- 辛夷清肺湯は、体力中等度以上で、濃い鼻汁が出て、ときに熱感を伴うものの鼻づまり、慢性鼻炎、蓄膿症に適するとされている。
- ケイガイは、ハクモクレン等の蕾を基原とする生薬で、鎮静、鎮痛の作用を期待して用い られる。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d)
4(b、c) 5(b、d)
解説
- 正
- 誤:アレルゲン(抗原)が皮膚や粘膜から体内に入り込むと、その物質を特異的に認識した免疫グロブリン(抗体)によって肥満細胞が刺激され、細胞間の刺激の伝達を担う生理活性物質であるヒスタミンが遊離する。
- 正
- 誤:ケイガイはシソ科のケイガイの花穂を基原とする生薬で、発汗、解熱、鎮痛等の作用を有するとされ、鼻閉への効果を期待して用いられる。
正解 2
出題範囲の解説ページ
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問86 鼻炎用点鼻薬の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- テトラヒドロゾリン塩酸塩は、交感神経系を刺激して鼻粘膜を通っている血管を収縮させることにより、鼻粘膜の充血や腫れを和らげることを目的として用いられる。
- クロモグリク酸ナトリウムは、アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎に対して有効である。
- セチルピリジニウム塩化物は、ヒスタミンの働きを抑える作用を期待して用いられる。
- リドカインは、鼻粘膜の過敏性や痛みや痒みを抑えることを目的として配合されている。
1(a、c) 2(a、d) 3(b、c)
4(b、d) 5(c、d)
解説
- 正
- 誤:クロモグリク酸ナトリウムは、アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎に対して無効である。
- 誤:セチルピリジニウム塩化物は殺菌消毒成分である。
- 正
正解 2
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問87 眼科用薬の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- プラノプロフェンは、炎症を生じた眼粘膜の組織修復を促すことを目的として用いられる。
- ネオスチグミンメチル硫酸塩は、コリンエステラーゼの働きを抑える作用を示し、毛様体におけるアセチルコリンの働きを助けることで、目の調節機能を改善する効果を目的として用いられる。
- ヒアルロン酸ナトリウムは、眼粘膜のタンパク質と結合して皮膜を形成することで、外部の刺激から保護することを目的として用いられる。
- サルファ剤は、細菌感染(ブドウ球菌や連鎖球菌)による結膜炎やものもらい(麦粒腫)、 眼瞼炎などの化膿性の症状の改善を目的として用いられる。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d)
4(b、d) 5(c、d)
解説
- 誤:プラノプロフェンは、炎症の原因となるプロスタグランジンの生成を抑制し炎症を抑える。
- 正
- 誤:ヒアルロン酸ナトリウムは、有効成分としてではなく添加物としてコンドロイチン硫酸ナトリウムと結合し粘稠性を高める。
- 正
正解 4
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問88 外皮用薬の配合成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- ヘパリン類似物質は、創傷面に浸透して、その部位を通っている血管を収縮させることによる止血効果を期待して用いられる。
- 酸化亜鉛は、患部のタンパク質と結合して皮膜を形成し、皮膚を保護する作用を示すため、患部が浸潤又は化膿している場合に用いられる。
- 尿素は、皮膚の角質層を構成するケラチンを変質させることによる角質軟化作用を期待して用いられる。
- カンフルは、軽い炎症を起こして反射的な血管の拡張による患部の血行を促す効果を期待して、また、知覚神経を麻痺させることによる鎮痛・鎮痒の効果を期待して用いられる。
a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 誤 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正
解説
- 誤:ヘパリン類似物質は抗炎症作用や保湿作用も期待される。また血液凝固を抑える働きがあり、出血しやすい人では使用を避ける必要がある。
- 誤:酸化亜鉛は、浸潤、化膿や傷が深い場合には、表面だけを乾燥させることで症状が悪化するおそれがあり使用を避ける。
- 誤:尿素ではなく、イオウの説明文
- 正
正解 5
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問89 外皮用薬の配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- インドメタシンは、皮膚の下層にある骨格筋や関節部まで浸透してプロスタグランジンの産生を促す作用を示す。
- ウフェナマートは、炎症を生じた組織に働いて、細胞膜の安定化、活性酸素の生成抑制などの作用により、抗炎症作用を示すと考えられている。
- ステロイド性抗炎症成分は、体の一部分に生じた湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも、虫さされ等の一時的な皮膚症状(ほてり・腫れ・痒 かゆ み等)の緩和を目的として用いられる。
- フェルビナクには、殺菌作用があり、皮膚感染症に効果があるため、みずむし、たむし等又は化膿している患部への使用が適している。
1(a、b) 2(a、c) 3(b、c)
4(b、d) 5(c、d)
解説
- 誤:インドメタシンは、皮膚の下層にある骨格筋や関節部まで浸透してプロスタグランジンの産生を抑える作用を示す。
- 正
- 正
- 誤:フェルビナクには、殺菌作用はないため、皮膚感染症に対しては効果はない。
正解 3
出題範囲の解説ページ
問90 抗真菌作用を有する外皮用薬及びその配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
- 一般的に、じゅくじゅくと湿潤している患部には、軟膏又はクリームが適すとされる。
- 液剤は、有効成分の浸透性が低いため、患部に対する刺激が弱い。
- 湿疹か皮膚糸状菌による皮膚感染かはっきりしない場合、抗真菌成分が配合された医薬品を使用することが適当である。
- シクロピロクスオラミンは、皮膚糸状菌の細胞膜に作用して、その増殖・生存に必要な物質の輸送機能を妨げ、その増殖を抑える。
1(a、b) 2(a、d) 3(b、c)
4(b、d) 5(c、d)
解説
- 正
- 誤:液剤は有効成分の浸透性が高いですが患部への刺激が強い。
- 誤:湿疹に抗真菌作用有する成分を使用すると、湿疹の悪化を招くことがある。
- 正
正解 2
出題範囲の解説ページ
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2019年 埼玉 千葉 東京 神奈川の登録販売者試験 過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 21~30 | 31~40 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 61~70 | 71~80 | 81~90 | 91~100 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 41~50 | 51~60 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 101~110 | 111~120 |