2018年(H30)【奈良】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
第2章 人体の働きと医薬品 問1~10
問1 小腸に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
- 小腸のうち、十二指腸に続く部分の概ね上部20%が空腸、残り約80%が回腸である。
- 十二指腸には、膵臓からの膵管と胆嚢からの胆管の開口部があって、それぞれ膵液と胆汁を腸管内へ送り込んでいる。
- 十二指腸の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は絨毛に覆われている。
- 空腸で分泌される腸液(粘液)に、腸管粘膜上の消化酵素が加わり、消化液として働く。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正
問2 呼吸器系に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 呼吸器は常時外気と接触する器官であり、様々な異物、病原物質の侵入経路となるため、幾つもの防御機構が備わっている。
- 鼻汁にはコルチゾンが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。
- 肺自体には肺を動かす筋組織がないため、自力で膨らんだり縮んだりするのではなく、横隔膜や肋間筋によって拡張・収縮して呼吸運動を行う。
- 鼻腔から気管支までの呼気及び吸気の通り道を気道といい、そのうち、気管から気管支、肺までの部分を上気道という。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 正
- 誤:コルチゾンではなく、鼻汁にはリゾチーム(殺菌成分)が含まれる。
- 正
- 誤:上気道は鼻腔から咽頭、喉頭までの部分で、下気道は気管から気管支、肺までの部分です。
正解 2
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問3 リンパ系に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- リンパ管には逆流防止のための弁があり、リンパ液は一定の方向に流れている。
- リンパ液の流れは、主に食後の胃の運動によるものである。
- リンパ系には、心臓のようにポンプの働きをする器官はない。
- リンパ節の内部には血小板が密集しており、血栓が形成されやすい。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 正
- 誤:リンパ液の流れは、主に骨格筋の収縮によるものである。
- 正
- 誤:リンパ節の内部にはリンパ球やマクロファージ(貪食細胞)が密集し、細菌やウイルス等を排除します。
正解 2
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問4 骨と関節に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 骨組織は、炭酸カルシウムやリン酸カルシウム等の無機質からなり、タンパク質等の有機質は存在しない。
- 骨は生きた組織であるが、成長が停止した後は骨の新陳代謝は行われない。
- 赤血球や白血球、血小板は、骨髄に存在する造血幹細胞から分化することにより、体内に供給される。
- 骨の基本構造は、主部となる骨質、骨質表面を覆う骨膜、骨質内部の骨随、骨の接合部にある関節軟骨の四組織からなる。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 誤:有機質(タンパク質及び多糖体)も存在する。
- 誤:骨は生きた組織であり、一生を通じて破壊と修復を行うことで骨の新陳代謝が行われる。
- 正
- 正
正解 4
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問5 末梢神経系に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 交感神経系と副交感神経系は、一方が活発になっているときには他方は活動を抑制して、効果器を制御している。
- 自律神経系は、交感神経系と副交感神経系からなる。
- 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質は、汗腺を支配する交感神経を除き、ドパミンである。
- 副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質は、γ-アミノ酪酸である。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 正
- 正
- 誤:汗腺(エクリン腺)を除き、交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンである。
- 誤:副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質は、アセチルコリンである。
正解 1
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問6 目に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 結膜の充血では、白目の部分のみ赤くなる。
- 遠近の焦点調節は、主に硝子体の厚みを変化させることによって行われる。
- 視細胞には、色を識別する細胞と、わずかな光でも敏感に反応する細胞の二種類がある。
- 眼瞼は、皮下組織が少なく薄くできているため、内出血や裂傷を生じやすい。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 誤:結膜の充血では、白目の部分だけでなく眼瞼の裏側も赤くなる。
- 誤:硝子体ではなく、水晶体の厚みの変化により、焦点調節を行う。
- 正
- 正
正解 4
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問7 肝臓に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 肝臓に蓄えられたグリコーゲンは、血糖値が下がったときなど、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。
- 肝臓では、必須アミノ酸以外のアミノ酸を生合成することができる。
- 肝臓は、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等を貯蔵することはできるが、ビタミンB6やビタミンB12等の水溶性ビタミンは貯蔵することができない。
- アルコールは、胃や小腸で吸収されるが、肝臓へと運ばれて、一度酢酸に代謝されたのち、さらに代謝されてアセトアルデヒドになる。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 正
- 正
- 誤:肝臓は、脂溶性ビタミンの他、水溶性ビタミンの貯蔵器官でもある。
- 誤:アルコールは一度アセトアルデヒドに代謝後、酢酸に代謝される。
正解 1
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問8 耳に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 内耳は、聴覚器官である前庭と、平衡器官である蝸牛の2つの部分からなる。
- 耳垢は、内耳にある耳垢腺や皮脂腺からの分泌物に、埃や内耳上皮の老廃物などが混じったものである。
- 耳は、聴覚情報と平衡感覚を感知する器官で、外耳、中耳、内耳からなる。
- 小さな子供は、耳管が太く短くて、走行が水平に近いため、鼻腔からウイルスや細菌が侵入し感染が起こりやすい。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
解説
- 誤:内耳は、聴覚器官である蝸牛と、平衡器官である前庭の2つの部分からなる。
- 誤:外耳道にある耳垢腺や皮脂腺からの分泌物に、埃や老廃物などが混じって耳垢(耳あか)となります。
- 正
- 正
正解 4
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問9 大腸に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
- 大腸は、盲腸、虫垂、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸からなる管状の臓器で、内壁粘膜に絨毛がある。
- 通常、糞便の成分の大半は食物の残滓で、そのほか、はがれ落ちた腸壁上皮細胞の残骸(15~20%)や腸内細菌の死骸(10~15%)が含まれ、水分は約5%に過ぎない。
- 大腸内には腸内細菌が多く存在し、腸管内の食物繊維(難消化性多糖類)を発酵分解する。
- 大腸では消化はほとんど行われない。
1(a、b) 2(a、c)
3(b、d) 4(c、d)
問10 医薬品の吸収、代謝、排泄に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
- 鼻腔の粘膜に医薬品を適用する場合、その成分は循環血液中に移行しないため、一般用医薬品には全身作用を目的とした点鼻薬はない。
- 医薬品の有効成分が代謝を受けると、作用を失ったり、作用が現れたり、あるいは体外へ排泄されやすい脂溶性の物質に変化する。
- 有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合、浸透する量は皮膚の状態、傷の有無やその程度などによって影響を受ける。
- 医薬品の有効成分の母乳中への移行は、体内からの消失経路としての意義は小さいが、乳児に対する副作用の発現という点で、軽視することはできない。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 正 誤 誤
3 誤 誤 正 正
4 誤 正 正 誤
5 正 誤 誤 正
解説
- 誤:一般用医薬品には全身作用を目的とした点鼻薬はないが、循環血液中に移行しやすく、全身性の副作用を生じることがあります。
- 誤:脂溶性ではなく、水溶性の物質に変化
- 正
- 正
正解 3
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2018年 奈良の過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 1~10 | 11~20 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 1~10 | 11~20 | 21~30 | 31~40 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 1~10 | 11~20 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 1~10 | 11~20 |
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