2019年 【福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
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第2章 人体の働きと医薬品 問31~40
問31 中枢神経系及び末梢神経系に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 脳の血管は末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子や、小分子でもイオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくい。
イ 末梢神経系は、随意運動や知覚等を担う体性神経系と、生命や身体機能の維持のため無意識に働いている機能を担う自律神経系に分類される。
ウ 交感神経系は体が食事や休憩等の安息状態となるように働き、副交感神経系は体が闘争や恐怖等の緊張状態に対応した態勢をとるように働く。
エ 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンであり、副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンである。ただし、汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが伝達物質として放出される。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 正 正
解説
ア.正
イ.正
ウ.誤:副交感神経系は体が食事や休憩等の安息状態となるように働き、交感神経系は体が闘争や恐怖等の緊張状態に対応した態勢をとるように働く。
エ.正:汗腺(エクリン腺)を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが伝達物質として放出される。
正解 2
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問32 交感神経系が副交感神経系より優位に働いたときの効果器とその反応の関係について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
効果器 反応
ア 心臓 心拍数増加
イ 膀胱 排尿筋の収縮
ウ 腸 運動低下
エ 汗腺 発汗抑制
1(ア、イ) 2(ア、ウ)
3(イ、エ) 4(ウ、エ)
問33 医薬品の有効成分の吸収及び代謝に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 一般に消化管からの吸収は、医薬品成分の濃度が高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象ではなく、消化管が積極的に取り込むものである。
イ 坐剤は、肛門から挿入すると直腸内で溶解し、薄い直腸内壁の粘膜から有効成分が吸収されるため、内服薬よりも全身作用が緩やかに現れる。
ウ 抗狭心症薬のニトログリセリン(舌下錠、スプレー)は、口腔粘膜から吸収され、初めに肝臓で代謝を受けて全身に分布する。
エ 有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合、浸透する量は皮膚の状態、傷の有無やその程度などによって影響を受ける。
ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 正 正
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正
解説
ア.誤:消化管からの吸収は、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象です。
イ.誤:坐剤は、内服薬よりも全身作用が速やかに現れる。
ウ.誤:口腔粘膜から吸収は初めに肝臓で代謝を受けることなく全身に分布する。
エ.正
正解 5
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問34 医薬品の有効成分の代謝、排泄及び体内での働きに関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
1 代謝とは、物質が体内で化学的に変化することであり、その結果、作用を失ったり(不活性化)、作用が現れたり(代謝的活性化)、あるいは体外へ排泄されやすい水溶性の物質に変化したりする。
2 肝機能が低下した人では医薬品を代謝する能力が低いため、正常な人に比べて全身循環に到達す る有効成分の量がより多くなり、効き目が過剰に現れたり、副作用を生じやすくなったりする。
3 血漿タンパク質と結合して複合体を形成している有効成分は、腎臓で濾過されないため、長く 循環血液中に留まることとなる。
4 一度に大量の医薬品を摂取したり、十分な間隔をあけずに追加摂取したりして血中濃度を高くしても、ある濃度以上になると薬効は頭打ちとなり、有害な作用(副作用や毒性)も現れにくくなる。
解説
- 正
- 正
- 正
- 誤:大量摂取や間隔をあけずに追加摂取し血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなり、有害な作用が現れやすくなる。
正解 4
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問35 医薬品の剤形及びその一般的な特徴に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 一般に、内服用の錠剤は、腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているもの(腸溶錠)を除いて、口中で噛み砕いて服用してもよい。
イ 口腔内崩壊錠は、口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているため、水なしで服用することができる。
ウ カプセル剤は、水なしで服用すると喉や食道に貼り付くことがあるため、必ず適切な量の水(又はぬるま湯)とともに服用する。
エ クリーム剤は、有効成分が適用部位に留まりやすいという特徴があり、適用部位を水から遮断したい場合に用いる。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 誤 正 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 正 誤 正
解説
ア.誤:錠剤(内服)は、胃や腸で崩壊し有効成分が溶出することが薬効発現の前提であり、基本的に噛み砕いて服用してはならない。
イ.正
ウ.正
エ.誤:クリーム剤は水で洗い流したい場合に用いる。(水から遮断したい場合には軟膏剤を用いる)
正解 4
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問36 全身的に現れる副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 偽アルドステロン症は、体内にカリウムと水が貯留し、体から塩分(ナトリウム)が失われることによって生じる病態である。
イ ショック(アナフィラキシー)は、一旦発症すると病態は急速に悪化することが多く、適切な対応が遅れるとチアノーゼや呼吸困難等を生じ、致命的な転帰をたどることがある。
ウ 黄疸とは、ビリルビン(黄色色素)が胆汁中へ排出されず血液中に滞留することにより生じる、皮膚や白眼が黄色くなる病態であり、尿の色が濃くなることがある。
エ 皮膚粘膜眼症候群は、38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態で、スティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれる。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正
解説
ア.誤:偽アルドステロン症は、体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、体からカリウムが失われることによって生じる病態である。
イ.正
ウ.正
エ.正
正解 4
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問37 精神神経系に現れる副作用に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
1 乗り物や危険な機械類の運転操作中に眠気を生じると重大な事故につながる可能性が高いので、眠気を催すことが知られている医薬品を使用した後は、そのような作業に従事しないよう十分注意する必要がある。
2 精神神経症状が現れるのは、医薬品の大量服用や長期連用、乳幼児への適用外の使用等の不適正な使用がなされた場合に限られる。
3 無菌性髄膜炎は、多くの場合、発症は急性で、首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐き気・嘔吐、意識混濁等の症状が現れる。
4 心臓や血管に作用する医薬品により、頭痛やめまい、浮動感(体がふわふわと宙に浮いたような感じ)、不安定感(体がぐらぐらする感じ)が生じることがある。
問38 消化器系に現れる副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、 その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 消化性潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜組織が傷害されて、その一部が粘膜筋板を超えて欠損する状態である。
イ 消化性潰瘍は、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐き気、胃痛、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
ウ イレウス様症状は、悪化すると、腸内容物の逆流による嘔吐が原因で脱水症状を呈する可能性がある。
エ イレウス様症状は、小児や高齢者のほか、普段から便秘傾向のある人は、発症のリスクが高い。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
問39 呼吸器系に現れる副作用に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選び、 その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 間質性肺炎は、気管支又は肺胞が細菌に感染して炎症を生じたものである。
イ 間質性肺炎による息切れは、初期には登坂等の運動時に感じられるが、病態が進行すると平地歩行や家事等の軽労作時にも意識されるようになる。
ウ 喘息は、合併症を起こさない限り、原因となった医薬品の有効成分が体内から消失すれば症状は寛解するが、重症例では窒息による意識消失から死に至る危険性もある。
エ 喘息は、原因となる医薬品の使用開始から1~2週間程度で起こることが多い。
1(ア、イ) 2(ア、エ)
3(イ、ウ) 4(ウ、エ)
解説
ア.誤:間質性肺炎は、肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織(間質)が炎症を起こしたものである。
イ.正
ウ.正
エ.誤:喘息は、原因となる医薬品の使用後、短時間(1時間以内)のうちに生じる。
正解 3
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問40 皮膚に現れる副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 接触皮膚炎は、医薬品が触れた皮膚の部分にのみ生じ、正常な皮膚との境界がはっきりしているのが特徴である。
イ 光線過敏症は、医薬品が触れた部分だけでなく、全身へ広がって重篤化する場合がある。
ウ 薬疹は、あらゆる医薬品で起きる可能性があり、特に、発熱を伴って眼や口腔粘膜に異常が現れた場合は、急速に皮膚粘膜眼症候群や、中毒性表皮壊死融解症等の重篤な病態へ進行することがある。
エ 薬疹は、それまで経験したことがない人であっても、暴飲暴食や肉体疲労が誘因となって現れることがある。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 正
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2019年 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄の登録販売者試験 過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 21~30 | 31~40 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 61~70 | 71~80 | 81~90 | 91~100 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 101~110 | 111~120 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 41~50 | 51~60 |