2019年 【福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
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第3章 主な医薬品とその作用 問71~80
問71 鎮咳去痰薬に配合される成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア デキストロメトルファン臭化水素酸塩は麻薬性鎮咳成分とも呼ばれ、長期連用や大量摂取によって倦怠感や虚脱感、多幸感等が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがある。
イ トリメトキノール塩酸塩は、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。
ウ バクモンドウは、バラ科のホンアンズ、アンズ等の種子を基原とする生薬で、体内で分解されて生じた代謝物の一部が延髄の呼吸中枢、咳嗽中枢を鎮静させる作用を示すとされる。
エ ジプロフィリンは、自律神経系を介さずに気管支の平滑筋に直接作用し、弛緩させ、気管支を拡張させる。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 誤 正 正
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 誤 誤
解説
ア.誤:デキストロメトルファン臭化水素酸塩は非麻薬性鎮咳成分とも呼ばれる。
イ.正
ウ.誤:バクモンドウではなくキョウニン
エ.正
正解 4
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問72 鎮咳去痰薬に配合される去痰成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア カルボシステインは、気道粘膜からの粘液の分泌を促進する作用を示す。
イ エチルシステイン塩酸塩は、痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させる。
ウ グアイフェネシンは、粘液成分の含量比を調整し痰の切れを良くする。
エ ブロムヘキシン塩酸塩は、気道粘膜からの粘液分泌促進作用・溶解低分子化作用・線毛運動促進作用を示す。
1(ア、イ) 2(ア、ウ)
3(イ、エ) 4(ウ、エ)
解説
ア.誤:カルボシステインは痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させるほか、粘液成分の含量比を調整し痰の切れを良くする作用もある。
イ.正
ウ.誤:グアイフェネシンは気道粘膜からの粘液の分泌を促進する作用がある。
エ.正
正解 3
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問73 口腔咽喉薬及びうがい薬(含嗽薬)に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア リゾチーム塩酸塩は、鶏卵アレルギーの既往歴がある人では使用を避ける必要がある。
イ 炎症を生じた粘膜組織の修復を促す作用を期待して、セチルピリジニウム塩化物が配合されている場合がある。
ウ ヨウ素系殺菌消毒成分が口腔内に使用される場合、結果的にヨウ素の摂取につながり、バセドウ病や橋本病などの甲状腺疾患の診断を受けた人の治療に悪影響(治療薬の効果減弱など)を生じるおそれがある。
エ ヨウ素は、食品に含まれるビタミンDと反応すると脱色を生じて殺菌作用が失われる。
1(ア、イ) 2(ア、ウ)
3(イ、エ) 4(ウ、エ)
解説
ア.正
イ.誤:セチルピリジニウム塩化物は殺菌消毒成分である。
ウ.正
エ.誤:ヨウ素はビタミンC等の成分と反応すると脱色を生じて殺菌作用が失われる。
正解 2
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問74 胃腸に作用する薬に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
1 健胃薬、消化薬、整腸薬又はそれらの目的を併せ持つものには、医薬部外品として製造販売されている製品もある。
2 生薬成分が配合された健胃薬は、味や香りが強いものが多いため、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮断する方法で服用するのが適当である。
3 アルジオキサやスクラルファートはアルミニウムを含む成分であるため、透析を受けている人では使用を避ける必要がある。
4 セトラキサート塩酸塩は、血栓のある人、血栓を起こすおそれのある人が服用すると、生じた血栓が分解されにくくなることがある。
解説
- 正
- 誤:生薬成分が配合された健胃薬は、味オブラートで包む等、味や香りを遮蔽すると効果が期待できない。
- 正
- 正:セトラキサート塩酸塩は、代謝されトラネキサム酸を生じる。
正解 2
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問75 止瀉薬及び瀉下薬に配合される成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア ロペラミド塩酸塩が配合された止瀉薬は、食あたりや水あたりによる下痢の症状に用いられることを目的としており、食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢については適用対象でない。
イ ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸で分解され、大腸への刺激作用を示すようになる。
ウ 酸化マグネシウムは、腸内容物の浸透圧を高めることで糞便中の水分量を増し、大腸を刺激して排便を促すことを目的として配合される。
エ マルツエキスは、主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスによって便通を促すとされ、瀉下薬としては比較的作用が強いため、乳幼児の便秘への適用はない。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
解説
ア.誤:ロペラミド塩酸塩は食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢に用いられ、食あたりといった感染性は適用対象外である。
イ.誤:ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されず、大腸の腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示す。
ウ.正
エ.誤:マルツエキスは、瀉下薬としては比較的作用が穏やかなため、主に乳幼児の便秘に用いられる。
正解 5
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問76 強心薬に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
1 センソは、有効域が比較的狭い成分であり、1日用量中センソ5mgを超えて含有する医薬品は劇薬に指定されており、一般用医薬品では、1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められている。
2 センソは、皮膚や粘膜に触れると局所麻酔作用を示し、センソが配合された内服固形製剤は、口中で噛み砕くと舌が麻痺することがあるため、噛まずに服用することとされている。
3 ジャコウは、シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物を基原とする生薬で、強心作用のほか、呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり、意識をはっきりさせる作用があるとされる。
4 レイヨウカクは、シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄のまだ角化していない、若しくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬で、強心作用の他、強壮、血行促進の作用があるとされる。
問77 血中コレステロールに関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
コレステロールは細胞の構成成分で、 ( ア )や 胆汁酸等の生理活性物質の産生に重要な物質である。
コレステロールは水に( イ )物質であるため、血液中では血漿タンパク質と結合したリポタンパク質となって存在する。リポタンパク質は比重によっていくつかの種類に分類されるが、そのうち( ウ )は、コレステロールを肝臓から末梢組織へと運ぶリポタンパク質である。
ア イ ウ
1 副腎皮質ホルモン 溶けやすい 高密度リポタンパク質
2 副腎皮質ホルモン 溶けにくい 低密度リポタンパク質
3 副腎皮質ホルモン 溶けにくい 高密度リポタンパク質
4 副腎髄質ホルモン 溶けにくい 低密度リポタンパク質
5 副腎髄質ホルモン 溶けやすい 高密度リポタンパク質
問78 貧血及び貧血用薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 鉄分は、赤血球が酸素を運搬する上で重要なヘモグロビンの産生に不可欠なミネラルであり、鉄分の摂取不足を生じると、ただちに貧血の症状が現れる。
イ 銅は、ヘモグロビンの産生過程で、鉄の代謝や輸送に重要な役割を持つため、補充した鉄分を利用してヘモグロビンが産生されるのを助ける目的で、貧血用薬に硫酸銅が配合されている場合がある。
ウ マンガンは、糖質・脂質・タンパク質の代謝をする際に働く酵素の構成物質であり、エネルギー合成を促進する目的で、貧血用薬に硫酸マンガンが配合されている場合がある。
エ 貧血には、ビタミン欠乏性貧血や鉄欠乏性貧血があるが、鉄製剤でいずれの貧血も改善できる。
ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 正 正
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正
解説
ア.誤:鉄分の摂取不足を生じても、体内の貯蔵鉄、血清鉄が先に減少するため直ちに貧血症状が現れるわけではない。
イ.正
ウ.正
エ.誤:貧血のうち鉄製剤で改善できるのは、鉄欠乏性貧血のみである。
正解 4
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問79 痔及び痔疾用薬に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 痔瘻は、肛門内部に存在する肛門腺窩と呼ばれる小さなくぼみに糞便の滓が溜まって炎症・化膿を生じた状態で、体力低下等により抵抗力が弱まっているときに起こりやすい。
イ 痔に伴う痛み・痒みを和らげることを目的として、ジブカイン塩酸塩のような局所麻酔成分が用いられる。
ウ シコンは、ムラサキ科のムラサキの根を基原とする生薬で、新陳代謝促進、殺菌、抗炎症等の作用を期待して用いられる。
エ 痔による肛門部の炎症や痒みを和らげる成分として、プレドニゾロン酢酸エステルのようなステロイド性抗炎症成分が配合されている場合がある。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 誤 正 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 誤
5 誤 誤 誤 正
問80 以下の記述にあてはまる泌尿器用薬の漢方処方製剤として、最も適切なものを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
体力に関わらず、排尿異常があり、ときに口が渇くものの排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適すとされる。
1 大黄牡丹皮湯
2 大柴胡湯
3 桂枝茯苓丸
4 猪苓湯
5 桃核承気湯
解説
それぞれの漢方のキーワードを記載
- 誤:大黄牡丹皮湯(腸の不調を改善する漢方) 下腹部痛があって、便秘しがちなものの月経不順
- 誤:大柴胡湯(肥満症などに使用される漢方) 脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、便秘、肥満症
- 誤:桂枝茯苓丸(婦人薬)比較的体力があり、下腹部痛、足冷え、月経不順
- 正:猪苓湯(泌尿器用薬)体力に関わらず、排尿異常
- 誤:桃核承気湯(婦人薬) 便秘しがちなものの月経不順、月経時や産後の精神不安
正解 4
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2019年 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄の登録販売者試験 過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 21~30 | 31~40 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 61~70 | 71~80 | 81~90 | 91~100 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 101~110 | 111~120 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 41~50 | 51~60 |