2019年 【福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄】
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疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
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第3章 主な医薬品とその作用 問61~70
問61 かぜ薬に配合される成分及びその期待される主な作用の関係について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
成分 作用
ア グアヤコールスルホン酸カリウム ― 炎症による腫れを和らげる
イ メチルエフェドリン塩酸塩 ― 鼻粘膜の充血を和らげ、気管・気管支を拡げる
ウ ノスカピン ― 咳を抑える
エ クレマスチンフマル酸塩 ― 発熱を鎮め、痛みを和らげる
1(ア、イ) 2(ア、エ)
3(イ、ウ) 4(ウ、エ)
解説
ア.誤:グアヤコールスルホン酸カリウムは去痰成分
イ.正
ウ.正
エ.誤:クレマスチンフマル酸塩はくしゃみや鼻汁を抑える成分(抗ヒスタミン成分)
正解 3
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問62 かぜ薬に含まれる炎症による腫れを和らげる成分(抗炎症成分)に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア セミアルカリプロティナーゼはタンパク質分解酵素で、体内で産生される炎症物質(起炎性ポリペプチド)を分解する作用がある。
イ ブロメラインは、炎症を生じた組織において、毛細血管やリンパ管に沈着したフィブリン類似の物質を分解して浸出物の排出を促し、炎症による腫れを和らげる。
ウ セミアルカリプロティナーゼは、痰粘液の粘り気を弱めて痰を切れやすくする働きがある。
エ トラネキサム酸は、凝固した血液を溶解しやすくする働きがあるため、血栓のある人にも使用できる。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
問63 以下の記述にあてはまるかぜ薬の漢方処方製剤として、最も適切なものを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様の痰を伴う咳や鼻水が出るものの気管支炎、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症に適すとされるが、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人では、悪心、胃部不快感等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。 まれに重篤な副作用として、肝機能障害、間質性肺炎、偽アルドステロン症を生じることが知られている。
1 葛根湯
2 柴胡桂枝湯
3 小青竜湯
4 半夏厚朴湯
5 麻黄湯
解説
それぞれの漢方のキーワードを記載
- 誤:葛根湯 感冒の初期、鼻かぜ、鼻炎、肩こり、筋肉痛
- 誤:柴胡桂枝湯 かぜの中期から後期
- 正:小青竜湯 うすい水様の痰、気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎
- 誤:半夏厚朴湯 咽喉・食道部に異物感、しわがれ声
- 誤:麻黄湯 かぜのひきはじめ、気管支炎、鼻づまり
正解 3
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(4. 第3章-5日目:Ⅱ-① 鎮咳去痰薬)
問64 痛みや発熱が起こる仕組み及び解熱鎮痛薬の働きに関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア プロスタグランジンは、病気や外傷があるときに活発に産生されるようになり、体の各部位で発生した痛みが脳へ伝わる際に、そのシグナルを増幅することで痛みの感覚を強めている。
イ プロスタグランジンが脳の下部にある体温を調節する部位(温熱中枢)に作用して、体温を通常より低く維持するように調節する。
ウ 解熱鎮痛成分によりプロスタグランジンの産生が抑制されると、逆に肝臓での炎症が起こりやすくなる可能性がある。
エ プロスタグランジンの作用が解熱鎮痛成分によって妨げられると、胃酸分泌が低下するとともに胃壁の血流量が増加して、胃粘膜障害を起こしやすくなる。
ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 誤
解説
ア.正
イ.誤:温熱中枢に作用して、体温を通常よりも高く維持するように調節する。
ウ.正
エ.誤:プロスタグランジンの作用が解熱鎮痛成分によって妨げられると、胃酸分泌が増加するとともに胃壁の血流量が低下して、胃粘膜障害を起こしやすくなる
正解 3
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問65 解熱鎮痛薬に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア アスピリンは、15歳未満の小児に対しては、一般用医薬品として使用してはならない。
イ 出産予定日12週間以内の妊婦がアスピリンの使用を避けなければならない理由は、アスピリンに血液を凝固しにくくさせる作用があるためである。
ウ エテンザミドは、水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対しても安全に使用できる。
エ エテンザミドは、痛みの発生を抑える働きが作用の中心となっている他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強いため、解熱鎮痛成分としては、単独で使用されることが多い。
1(ア、イ) 2(ア、エ)
3(イ、ウ) 4(ウ、エ)
解説
ア.正
イ.正
ウ.誤:エテンザミドは、水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対して使用を避ける必要がある。
エ.誤:エテンザミドは作用の仕組みの違いによる相乗効果を期待して、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合されることが多い。
正解 1
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問66 解熱鎮痛薬に含まれる成分に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア イブプロフェンは、全身性エリテマトーデス又は混合性結合組織病のある人において無菌性髄膜炎を生じやすい。
イ サザピリンは、一般用医薬品で唯一のピリン系解熱鎮痛成分となっている。
ウ ショウキョウは、ツヅラフジ科のオオツヅラフジの蔓性の茎及び根茎を、通例、横切したものを基原とする生薬で、鎮痛、尿量増加(利尿)等の作用を期待して用いられる。
エ メトカルバモールには骨格筋の緊張をもたらす脊髄反射を抑制する作用があり、骨格筋の異常緊張、痙攣・疼痛を伴う腰痛、肩こり、筋肉痛、関節痛、神経痛、打撲、捻挫等に用いられる。
1(ア、ウ) 2(ア、エ)
3(イ、ウ) 4(イ、エ)
解説
ア.正
イ.誤:イソプロピルアンチピリンは一般用医薬品で唯一のピリン系解熱鎮痛成分となっている。
ウ.誤:ショウキョウではなく、ボウイの説明文である。
エ.正
正解 2
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問67 眠気を促す薬の成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬は、一時的な睡眠障害(寝つきが悪い、眠りが浅い)の緩和には使用されず、慢性的に不眠症状がある人や、医療機関において不眠症の診断を受けている人に使用される。
イ ブロモバレリル尿素は、催眠鎮静薬以外の一般用医薬品や医療用医薬品にも配合されていることがある。
ウ ブロモバレリル尿素は胎児に障害を引き起こす可能性があるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用を避けるべきである。
エ 生薬成分のみからなる鎮静薬は、作用が穏やかなため、複数の鎮静薬と併用して、長期連用する必要がある。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 誤 正 誤
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 誤 正
解説
ア.誤:抗ヒスタミン成分を主薬とする催眠鎮静薬は一時的な睡眠障害の緩和に用いられるものであり、慢性的に不眠症状を対象とするものではない。
イ.正
ウ.正
エ.誤:生薬成分のみからなる鎮静薬でも、複数の鎮静薬の併用や、長期連用は避けるべきである。
正解 4
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問68 以下の生薬成分のうち、眠気を促す薬に含まれるものの組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア ホップ
イ ブシ
ウ カノコソウ(別名キッソウコン)
エ ヨクイニン
1(ア、イ) 2(ア、ウ)
3(イ、エ) 4(ウ、エ)
解説
ア.正
イ.誤:ブシは血液循環を改善や血行促進による利尿作用、鎮痛作用が期待される。
ウ.正
エ.誤:ヨクイニンは肌荒れやいぼに用いられる。
正解 2
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問69 眠気を防ぐ薬に関する以下の記述のうち、誤っているものを一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
1 カフェインには、作用は弱いながら反復摂取により依存を形成するという性質があるため、「短期間の服用にとどめ、連用しないこと」という注意喚起がなされている。
2 眠気防止薬は、一時的に精神的な集中を必要とするときに、眠気や倦怠感を除去する目的で使用されるものであり、疲労の解消や睡眠が不要になるという効果がある。
3 眠気防止薬におけるカフェインの1回摂取量はカフェインとして200mg、1日摂取量はカフェインとして500mgが上限とされている。
4 定期的な睡眠によって、生体は正常な状態に維持され、成長することができるため、特に成長期の小児の発育には睡眠が重要であることから、小児用の眠気防止薬はない。
解説
- 正
- 誤:眠気防止薬は、一時的に精神的な集中を必要とするときに使用されるものであり、疲労を解消したり睡眠が不要になるものではない。
- 正
- 正
正解 2
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問70 鎮暈薬(乗り物酔い防止薬)に配合される成分及びその作用に関する以下の関係の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
成分 作用
ア ジフェニドール塩酸塩 ― 抗めまい作用
イ スコポラミン臭化水素酸塩水和物 ― 抗ヒスタミン作用
ウ アミノ安息香酸エチル ― 抗コリン作用
エ ジメンヒドリナート ― 中枢神経系を興奮させる作用
ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正
解説
ア.正
イ.誤:スコポラミン臭化水素酸塩水和物は抗コリン作用
ウ.誤:アミノ安息香酸エチルは局所麻酔作用
エ.誤:ジメンヒドリナートは抗ヒスタミン作用
正解 3
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2019年 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄の登録販売者試験 過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 21~30 | 31~40 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 61~70 | 71~80 | 81~90 | 91~100 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 101~110 | 111~120 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 41~50 | 51~60 |