2019年 【福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄】
登録販売者の過去問題を解説しています。
疑問が残った際は出題範囲の解説ページを載せていますので、ぜひ参考にしてください。
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第3章 主な医薬品とその作用 問81~90
問81 婦人薬の女性ホルモン成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア エチニルエストラジオール、エストラジオールを補充するもので、膣粘膜または外陰部に適用されるものがある。
イ 妊娠中に摂取することによって胎児の成長を促す作用が報告されており、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を続けるべきである。
ウ 吸収された成分の一部が乳汁中に移行することが考えられるため、母乳を与える女性では使用を避けるべきである。
エ 長期連用により乳癌や脳卒中などの発生確率が高まる可能性があるため、継続して使用する場合には、医療機関を受診するよう促すべきである。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 誤 正 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
解説
ア.正
イ.誤:妊娠中の女性ホルモン成分の摂取によって胎児の先天性異常の発生が報告されており、妊娠中には使用を避けるべきである。
ウ.正
エ.正
正解 2
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問82 以下の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを下から一つ選び、その番号を解答 欄に記入しなさい。
体力中等度以下で、手足がほてり、唇が乾くものの月経不順、月経困難、こしけ(おりもの)、更年期障害、不眠、神経症、湿疹・皮膚炎、足腰の冷え、しもやけ、手あれに適すとされるが、胃腸の 弱い人では、不向きとされる。
1 小柴胡湯
2 麦門冬湯
3 六味丸
4 温経湯
5 竜胆瀉肝湯
解説
それぞれの漢方のキーワードを記載
- 誤:小柴胡湯(かぜ薬) 脇腹(腹)からみぞおちあたりにかけて苦しく、かぜの後期
- 誤:麦門冬湯(鎮咳去痰薬) 痰が切れにくく、乾燥感、から咳、しわがれ声
- 誤:六味丸(泌尿器用薬) 尿量減少又は多尿、手足のほてり、排尿困難
- 正:温経湯(婦人薬) 唇が乾く、月経不順
- 誤:竜胆瀉肝湯(泌尿器用薬) 下腹部に熱感や痛み、排尿痛、尿の濁り
正解 4
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問83 内服アレルギー用薬の成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選 び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア ケトチフェンは、肥満細胞から遊離したヒスタミンが受容体と反応するのを妨げることにより、ヒスタミンの働きを抑える。
イ ジフェンヒドラミン塩酸塩は、母乳を与える女性は使用を避けるか、使用する場合には授乳を避ける必要がある。
ウ ベラドンナ総アルカロイドは、交感神経系の働きを抑えることによって、鼻汁分泌や、くしゃみを抑える。
エ プソイドエフェドリン塩酸塩は、交感神経系を刺激して鼻粘膜の血管を拡張させることによって鼻粘膜の充血や腫れを和らげる。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 誤
3 正 誤 正 正
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
解説
ア.正
イ.正
ウ.誤:ベラドンナ総アルカロイドは、副交感神経系の働きを抑えることによって、鼻汁分泌や、くしゃみを抑える。
エ.誤:プソイドエフェドリン塩酸塩は、交感神経系を刺激して鼻粘膜の血管を収縮させることによって鼻粘膜の充血や腫れを和らげる。
正解 2
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問84 以下の記述にあてはまる内服アレルギー用薬の漢方処方製剤として、最も適切なものを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
体力中等度以上の人の皮膚疾患で、痒みが強くて分泌物が多く、ときに局所の熱感があるものの湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、水虫、あせもに適すとされるが、体の虚弱な人、胃腸が弱く下痢をしやすい 人では、胃部不快感、腹痛等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
1 大建中湯
2 五苓散
3 黄連解毒湯
4 消風散
5 清上防風湯
解説
それぞれの漢方のキーワードを記載
- 誤:大建中湯は手引きにはない漢方(腹部膨満感などに使用)
- 誤:五苓散は手引きにはない漢方(水様性下痢などに使用)
- 誤:黄連解毒湯 いらいらして落ち着かない傾向のあるものの鼻出血、二日酔い
- 正:消風散 熱感がある、あせも
- 誤:清上防風湯 赤鼻
正解 4
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問85 次の表は、ある鼻炎用点鼻薬に含まれている成分の一覧である。
1mL 中 テトラヒドロゾリン塩酸塩 1 mg クロルフェニラミンマレイン酸塩 5 mg ベンゼトニウム塩化物 0.2 mg リドカイン 5 mg |
この医薬品に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア テトラヒドロゾリン塩酸塩は、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用を示す。
イ ベンゼトニウム塩化物は、殺菌消毒作用を示し、細菌、ウイルスに効果がある。
ウ リドカインは、鼻粘膜の過敏性や痛み、痒みを抑えることを目的として配合されている。
エ この点鼻薬を過度に使用すると、逆に鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすい。
1(ア、イ) 2(ア、エ)
3(イ、ウ) 4(ウ、エ)
解説
ア.誤:テトラヒドロゾリン塩酸塩はアドレナリン作動成分である。
イ.誤:ベンゼトニウム塩化物は一般細菌や真菌には効果があるが、結核菌やウイルスには効果がない。
ウ.正
エ.正
正解 4
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問86 眼科用薬に配合される成分に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
( ア )の乾燥を防ぐことを目的として、コンドロイチン硫酸ナトリウムが用いられる。
( イ )は、有効成分としてではなく添加物として用いられ、コンドロイチン硫酸ナトリウ ムと結合することにより、その( ウ )を高める。
ア イ ウ
1 結膜や角膜 ヒアルロン酸ナトリウム 粘稠性
2 網膜 リゾチーム塩酸塩 粘稠性
3 結膜や角膜 リゾチーム塩酸塩 流動性
4 網膜 ヒアルロン酸ナトリウム 流動性
5 結膜や角膜 ヒアルロン酸ナトリウム 流動性
問87 皮膚に用いる薬の成分に関する以下の記述について、誤っているものを一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
1 デキサメタゾンは、外用の場合、末梢組織(患部局所)における炎症を抑える作用を示し、特に痒みや発赤などの皮膚症状を抑えるステロイド性抗炎症成分である。
2 サリチル酸メチルは、皮膚表面に冷感刺激を与え、軽い炎症を起こして反射的な血管の拡張による患部の血行を促す効果がある。
3 酸化亜鉛は、患部のタンパク質と結合して皮膜を形成し、皮膚を保護する作用を示す。
4 尿素は、角質層の水分保持量を高め、皮膚の乾燥を改善する作用がある。
解説
- 正
- 誤:サリチル酸メチルは、吸収後、サリチル酸に分解されて末梢組織におけるプロスタグランジンの産生を抑えることで患部の血行促進と末梢知覚神経の麻痺による鎮痛作用を示す。
- 正
- 正
正解 2
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問88 一般的な創傷への対応に関する以下の記述のうち、正しいものを一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
1 出血しているときは、創傷部に清潔なガーゼやハンカチ等を当てて、創傷部を心臓より低くして圧迫すると止血効果が高い。
2 火傷(熱傷)で水疱(水ぶくれ)ができた場合は、なるべく早くこれを破り、乾燥させることが細胞を活性化させ、治癒を早くする。
3 創傷部に殺菌消毒薬を繰り返し適用すると、皮膚常在菌が殺菌されてしまい、また、殺菌消毒成分により組織修復が妨げられて、かえって治癒しにくくなったり、状態を悪化させることがある。
4 水洗が不十分で創傷面の内部に汚れが残ったままでも、創傷表面を乾燥させるタイプの医薬品を使用した方がよい。
解説
- 誤:創傷部を心臓より高くして圧迫すると、止血効果が上がる。
- 誤:水膨れを破らないようガーゼ等で軽く覆うとよい。
- 正
- 誤:汚れたまま傷表面を乾燥させるタイプの医薬品を使用すると、内部で雑菌が増殖して化膿することがある。
正解 3
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問89 頭皮及び毛根に作用する成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア カルプロニウム塩化物は、末梢組織において抗コリン作用を示し、頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促すことによる発毛効果が期待される。
イ エストラジオール安息香酸エステルは、女性ホルモンによる脱毛抑制効果を期待して用いられる。
ウ ヒノキチオールは、抗菌、血行促進、抗炎症などの作用を期待して用いられる。
エ カシュウは、頭皮における脂質代謝を高めて、余分な皮脂を取り除く作用を期待して用いられる。
ア イ ウ エ
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 正 正
5 誤 誤 誤 誤
解説
ア.誤:カルプロニウム塩化物は、末梢組織においてコリン作用を示し、頭皮の血管を拡張、血行促進による発毛効果が期待される。
イ.正
ウ.正
エ.正
正解 4
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問90 歯痛及び歯周病に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選び、その番号を解答欄に記入しなさい。
ア 歯痛は、多くの場合、歯の齲蝕(むし歯)とそれに伴う歯髄炎によって起こる。
イ 歯痛は基本的に歯科診療を受けることが優先され、歯痛薬による対処は最小限にとどめる必要がある。
ウ 歯周病(歯肉炎・歯槽膿漏)については、状態が軽いうちは自己治療が可能とされるが、日頃の十分な歯磨き等によって歯肉溝での細菌の繁殖を抑えることが重要である。
エ 一般用医薬品の歯痛薬を適切に使用することで歯の齲蝕(むし歯)が修復される。
ア イ ウ エ
1 正 正 正 正
2 正 正 正 誤
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 正
解説
ア.正
イ.正
ウ.正
エ.誤:一般用医薬品の歯痛薬は、齲蝕による歯痛を応急的に鎮めるもので、齲蝕が修復される訳ではない。
正解 2
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2019年 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄の登録販売者試験 過去問題
内容 | 問題(解説付き) | 模擬試験用(解説なし) | |||
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識 | 1~10 | 11~20 | |||
第2章 人体の働きと医薬品 | 21~30 | 31~40 | |||
第3章 主な医薬品とその作用 | 61~70 | 71~80 | 81~90 | 91~100 | |
第4章 薬事関係法規・制度 | 101~110 | 111~120 | |||
第5章 医薬品の適正使用・安全対策 | 41~50 | 51~60 |